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節電のためにQNAPのバックアップ用外付けHDDケースを交換【Logitec LHR-EJU3F】

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去年 QNAP TS-212 という NAS のバックアップ用外付け HDD を容量アップのため新しくしました。しかし週一でしかバックアップしないのにずっと電源ランプがついているのが気になったので、アクセスがないときは電源が自動で切れるという Logitec の LHR-EJU3F という HDD ケースに交換し、消費電力の違いを計測してみました。

→ QNAP TS-212  の  HDD  の異常とその交換のために検討したこと
→ QNAP TS-212  で  USB  接続の  6TB HDD  がフォーマットできない
→ QNAP TS-212  の単一ディスクの  HDD  を交換
→ QNAP TS-212  の外付け  HDD  へのバックアップの設定

既存のバックアップ用外付け HDD ケース:玄人志向 GW3.5AA-SUP3/MB

外付け HDD ケースとして初めは仮に  Century  のスライディング裸族  CSDRU3B6G を使っていたのですが、裸なのが気になって電源連動できる玄人志向外付け HDD ケース GW3.5AA-SUP3/MB を購入しに交換していました。

この外付け HDD には週一でバックアップしているのですが、稼働していないときも電源ランプが光っており気になっていました。電源連動を購入したけれど、 NAS は常時起動で電源を切ることがないので、必然的に外付け HDD の電源が切れることもなかったのでした。

以前購入したワットモニターでどれくらいの電力を消費しているのか測ってみました。

NAS バックアップ用の外付け HDD ケースの消費電力
玄人志向 
GW3.5AA-SUP3/MB
NAS 稼働時 4.5 W
バックアップ時 6.5 W
NAS スタンバイモード時 1.4 W

一応 NAS がスタンバイモードになったときは消費電力がセーブされているようです。電源ランプはついたままですが。

交換したバックアップ用外付け HDD ケース: Logitec LHR-EJU3F

この電力消費量を減らすべく、今回ロジテックのファン付きの HDD ケース LHR-EJU3F を購入しました。 SATA つきのものもありますが、 USB 3.0 で接続できるものを購入しました。

ロジテック HDD ケース LHR-EJU3F
PC と TV の切り替えスイッチでアクセスがない時電源を切ることができる

この外付け HDD ケースは PC と TV の切り替えスイッチがついており、 PC のときはディスクにアクセスがない場合、ケースの電源が切れる仕組みになっています。またケーブルの質が悪く勝手にアンマウントしてしまうこともあるようですが、 QNAP TS-212 は USB 2.0 での接続だからか付属のケーブルを使っても特に問題はありません。

6TB HDD がマウントされない

これにバックアップ用の 6 TB のハードディスク (WD Blue 6 TB WD60EZRZ-RT) を載せ替えて消費電力の差をレポートしようと思ったのですが、なぜかハードディスクが Unknown でマウントされません。

QNAP TS-212 にマウントされない

普通は HDD ケースを入れ替えても HDD は認識されます。以前 Century  のスライディング裸族  CSDRU3B6G から 玄人志向 GW3.5AA-SUP3/MB にケースを交換したときは、何もせずに認識されました。

ディスクをチェックして修正してやればいいかと Mac の VMware 上の Ubuntu でチェックしてみました。

Ubuntu につなげるとロックがかかっており読み込み専用となっている

Ubuntu 上では読み込み専用になってしまっています。

ディスクをチェックしてみます。

$ sudo fsck -a -f /dev/sdb1
[sudo] password for XXXXX: 
fsck from util-linux 2.20.1
/dev/sdb1: Iノード 75006254 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75006255 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75006601 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75039527 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75039528 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75039531 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75039532 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: Iノード 75071489 has INDEX_FL flag set on ファイルシステム without htree support.
HTREE INDEX CLEARED.
/dev/sdb1: 3148/91572224 files (6.3% non-contiguous), 844946184/1465130637 blocks

いくつか修正されましたが、 QNAP につなぐと認識されません。

3 日くらいいじってみたのですが、チェックしてもエラーはないのに、 QNAP TS-212 では認識されない状態が続きました。

結局 QNAP TS-212 では外付けハードディスクの 6 TB はうまくフォーマットできないという結論に辿り着きました。最初にこの 6 TB の HDD を QNAP TS-212 でフォーマットしたときもうまくいかず、一度 Ubuntu でフォーマットして認識させました。

このときはバックアップを始める前に、再度 QNAP TS-212 でフォーマットし直したのですが、これが問題だったのではないかと思います。裸族から玄人志向にケースを交換したとき問題なかったのはたまたま同じチップを使っていたのではないかと推測できます。

Ubuntu での 6 TB HDD のフォーマット

この 6 TB の HDD の中身はバックアップで元ファイルが NAS 本体にあるので中身はきれいさっぱりあきらめて、 Ubuntu にて改めてフォーマットすることにしました。

→ ugarailog : parted コマンドで HDD パーティション作成
→プログラミングとか Linux とかの備忘録: Linux での HDD のフォーマット方法

まずは Ubuntu にてディスクの接続先を確認します。

$ sudo parted -l | grep "ディスク /dev/"
[sudo] password for XXXXX: 
ディスク /dev/sda: 21.5GB
ディスク /dev/sdb: 6001GB

Parted を起動します。

$ sudo parted /dev/sdb
GNU Parted 2.3
/dev/sdb を使用
GNU Parted へようこそ! コマンド一覧を見るには 'help' と入力してください。
(parted) p                                                                
モデル: Logitec LHR USB Device (scsi)
ディスク /dev/sdb: 6001GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt

番号  開始  終了  サイズ  ファイルシステム  名前  フラグ

新しいディスクラベルを GPT にて作成します。

(parted) mklabel                                                          
新しいディスクラベル? gpt                                                 
警告: いま存在している /dev/sdb のディスクラベルは破壊され、このディスクの全データが失われます。続行しますか?
はい(Y)/Yes/いいえ(N)/No? y

パーティションを EXT4 で作成します。

(parted) mkpart                                                           
パーティションの名前?  []?                                                
ファイルシステムの種類?  [ext2]? ext4                                     
開始? 0%
終了? 100%

パーティションの確認をします。

(parted) p
モデル: Logitec LHR USB Device (scsi)
ディスク /dev/sdb: 6001GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt

番号  開始    終了    サイズ  ファイルシステム  名前  フラグ
 1    1049kB  6001GB  6001GB

Parted を終了します。

(parted) q                                                                
通知: 必要であれば /etc/fstab を更新するのを忘れないようにしてください。

パーティションにファイルシステムを作成します。

$ sudo mkfs -t ext4 /dev/sdb1
mke2fs 1.42 (29-Nov-2011)
Filesystem label=
OS type: Linux
Block size=4096 (log=2)
Fragment size=4096 (log=2)
Stride=0 blocks, Stripe width=0 blocks
183144448 inodes, 1465130240 blocks
73256512 blocks (5.00%) reserved for the super user
First data block=0
Maximum filesystem blocks=0
44713 block groups
32768 blocks per group, 32768 fragments per group
4096 inodes per group
Superblock backups stored on blocks: 
	32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208, 
	4096000, 7962624, 11239424, 20480000, 23887872, 71663616, 78675968, 
	102400000, 214990848, 512000000, 550731776, 644972544

Allocating group tables: done                            
Writing inode tables: done                            
Creating journal (32768 blocks): done
Writing superblocks and filesystem accounting information: done

ディスクをマウントし確認します。

$ sudo mount -t ext4 /dev/sdb1 /mnt
$ df -h
Filesystem      Size  Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda1        19G  3.3G   15G  19% /
udev            494M  4.0K  494M   1% /dev
tmpfs           201M  808K  200M   1% /run
none            5.0M     0  5.0M   0% /run/lock
none            501M  152K  501M   1% /run/shm
/dev/sdb1       5.5T  186M  5.2T   1% /mnt

問題なく Ubuntu でのフォーマットが終わり、 QNAP TS-212 に接続すると問題なくマウントされました。

Ubuntu でフォーマットし直すと QNAP TS-212 にもマウントされた

空っぽの状態で使用量が多いですが、そういう仕様なのだと思います。むしろ前回は再度初期化してこの予備の領域を少なくしてしまったから、ケースを入れ替えたら認識されなくなったのではないかと思います。

ちなみに HDD をフォーマットしたからバックアップの設定をもう一度やり直しました。またバックアップが完了するのに 45 時間かかりました。この 2 日分の消費電力を取り戻せるのには何日かかるのでしょう。

バックアップ用外付け HDD ケースによる消費電力の違い

ロジテック HDD ケース LHR-EJU3F に変えた後の消費電力を計測して、玄人志向 GW3.5AA-SUP3/MB と比べてみました。

QNAP TS-212 がスタンバイ時の消費電力は 1.1W
外付け HDD の消費電力の違い
ロジテック 
LHR-EJU3F
玄人志向 
GW3.5AA-SUP3/MB
NAS 稼働時 1.5 W 4.5 W -3.0 W
バックアップ時 7.1 W 6.5 W +0.6 W
NAS スタンバイモード時 1.1 W 1.4 W -0.3 W

NAS が稼働していてバックアップをしていないときの電力消費が 3.0 W 、 NAS がスタンバイモードになっているときは 0.3 W 減りましたが、バックアップ時の消費電力は 0.6 W 増えてしまいました。しかしバックアップのために動くのは、週一で 1 時間程度なので、トータルでは消費電力は減りました。特に NAS を使用していてバックアップを取っていないときの消費電力に差があるのが大きいと思います。

NAS がスタンバイ時にはアクセスランプも消える

またスタンバイモード時の 0.3 W の差は電源ランプが点灯しているかしていないかの違いだと思います。バックアップ時に消費電力が増えたのはファンつきにしたので単純にファンが回っている分だけ消費電力が上がったのでしょう。暑い中バックアップしていたのでファンがバンバン回っていたのも原因でしょう。秋になって涼しくなったら消費電力も減るのではないかと思います。バックアップを取る回数が少ない場合はこの ロジテックの LHR-EJU3F という HDD ケースはおすすめです。

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