グアテリンガまで
翌朝、8時半起床。9時過ぎに朝食を食べた。9時45分にはロビーにいたのだけれど、おっちゃんは来ない。いかにもアクティビティに参加しそうな2人組がバンでジェティまで送ってもらっていたから、わたしたちも乗った方がいいかと思ったが、おっちゃんを待つことにした。9時50分を過ぎてもおっちゃんは現れない。10時にアクティビティがスタートするのを知っていたので、おっちゃんの事務所にいってみたら、忘れてたみたい。そして、また携帯で連絡を取って、さっき乗らなかったバンに乗って船着き場へ。と思ったら、方向を変えてくねくね走りホステルの前に停まる。ホステルの脇を通り抜けて行くと見覚えのある景色が。そう、ここはクアラタハンに着いた初日のコケッコー事件の現場であった。まさかまたここを通ることになるとは。
LBKに着くと懐中電灯は持ってるか? と訊かれたので、ヘッドライドを見せるとOKといわれる。あんな入り組んだ洞窟を探検するのだから、両手が空いていないとわたしには無理だ。LBKの事務所で少し待たされて、10時15分過ぎにボートに乗り込む。もしかして2人だけ? と思ったのは大間違いで、洞窟に一番近い船着き場に着くともう6人待っていた。ホテルでバンに乗り込んだ2人組も一緒だった。やっぱり一緒にいけばよかったんだ。
さてグアテリンガという洞窟までは20分ほど、途中、ガイドさんがいろんなことを説明してくれるが、当然全部英語だ。そうして、グアテリンガの入口に到着。大きい荷物は置いていけとガイド。K氏のリュックを見てこれならOKだという。わたしのを見せたら、置いていった方がいいといって自分の荷物と一緒に木にかけてくれた。他の同行者たちは大きなリュックサックを担いでいたけれど、そのまま洞窟に挑むらしい。大丈夫か? ちなみに汚れるとわかっていたので、わたしはジャージにTシャツ、そして軍手も持参した。K氏は軍手を持ってきたにも関わらず、ホテルに置いてきてしまったらしい。
グアテリンガ洞窟探検
どこから入るんだよ、っていうような穴から探検開始。ちなみに、このグアテリンガにはアクティビティに参加せず個人で来てもよい。ただ、洞窟までジャングルを歩いて探検してまた歩いて帰らなければならないのはかなりヘビーだと思う。洞窟内にはロープが入口から出口まで張ってあり、それに沿って行けば迷うことはない。
わたしたちは最後。狭い洞窟を進んでいく。思ったよりコウモリのフン臭くない。でもコウモリはたくさんぶら下がってる。慎重に腰を落として進むが、途中滑った。危ない。そして、ホワイトスネイクカモンの穴! テンションがあがる。そしてさらにデブの穴。ここはどうでしょう班が洞窟探検をしたときと違って、下に水が溜まっており足場を確保するのが困難だった。前をいっていた欧米人の女の子は靴ごと水にはまってたし。かわいそう。ちなみに荷物もなくデブの穴を体をねじりながら通ったわたしはK氏が穴を出てくるところを写真に撮っていたら怒られた。かっぷくの良いK氏はデブの穴を通り抜けるのが大変らしく、荷物を持ってくれと叫んでいたらしい。わたしには聞こえなかったよ。
最後の岩を登ってやっと出口に。この洞窟探検はおもしろい。タマンヌガラにお越しの際はぜひ参加してみてください。
ひと休み
また来た道をジェティまで戻る。今度は説明は一切なく、黙々と歩く。時間を見ると12時近い。K氏が2時間働いたからだよ、と。ボートに乗ってLBKで降ろされる。カウンターに人に呼ばれ、マイケルから聞いたと思うけど、といって洞窟探検の料金1人RM45を請求される。おっちゃんの名前はマイケルだったことをここで初めて知る。
帰り、LBKとは反対側の一番端のフローティングレストランでカレーを食べたけれど、ちょっと高かったうえにすごく辛かった。わたしはスープを全部飲めなかった。そしてこのカレーの香辛料が今夜のブンブン・ブラウで炸裂する。
昨日と同じ道なき道を通ってリゾートまで戻る。途中、昨日寄ったミニマートで今日の夕飯のパンを買う。休憩をして4時のブンブンへの出発へ備える。部屋で休んでいたら、ルームメイクの少年がやってきたが、1時間後にお願いした。3時半過ぎ、ホテル内のショップで水を買い、ブンブンへ出発。レセプションに一応、今日ブンブンに泊まるから、っていたら、大荷物のわたしたちを見て慌てて宿泊予定を調べ始めた。料金払わないで変えると思われたらしい。明日また帰ってくることを確認して見送ってくれた。
ブンブン・ブラウまでの道
指定をしておいたフローティングレストランに4時前に到着。渡し船のお兄ちゃんが渡るかって訊いてきた。いいや、ブンブンまでのボートを待ってるというと、パーミットを見せてみろ、っていわれる。ブンブン・ブラウの宿泊許可書を見せると納得してレストランに座ってていいよ、っていってくれた。親切だ。そして4時。ボートが到着。ブンブン・ブラウの近くのジェティまで送ってもらう。実はブンブン・ブラウとグアテリンガは位置的には近くみたい。グアテリンガに行く途中にブンブン・ブラウの案内板を見たから。
RENTIS BLAUという船着き場で降ろされる。K氏が明日の朝のボートのことを確認するけれど、知らないよう。たぶん違う人が向かえにくるんだろう。ジェティから階段を上るといきなり大木が横たわって行く手を阻んでいる。大丈夫か? 迂回して急な坂を上り案内板に沿ってBUMBUN BLAUに向かう。途中の道はキャノピーウォークウエイへの道とは明らかに違い草ぼうぼう。これがジャングルだ。
ブンブン・ブラウ到着
20分くらい歩いて、まだ着かないね、っていっていたころ、木のすき間からブンブン・ブラウが見えた。テレビで見たまんまだった。きちゃったねぇ、とK氏にいう。外観のお写真を何枚か撮る。K氏が昔のブラウの基礎部分だったようなコンクリートの塊を見つける。ブンブン・ブラウの場所は、位置的には変わってないんだ。
次に中を拝見。おお、そのまんまだ。水曜どうでしょうの「ジャングルリベンジ」で大泉さんが腹太鼓をしていたのはこのベッドだね。そしてトイレも拝見。おお! あの事件はここで起きたんだ、と感動。そして、ブンブンブラウで記念写真を撮るためだけに持ってきた三脚を取り出し、外で記念撮影。う〜ん。満足。ついでにトイレに座ってみて、タイマー撮影。バカだ。
そんなはしゃいでいるわたしを尻目に着々と観察体勢を整えるK氏。そして、わたしが寝ようと思っていたミスターが寝ていたベッド(といっても板の間だけれど)を拭き掃除し始めるK氏。わたしはミスターが寝たところで寝るんだ。あっちで寝ればいいじゃん、ともう一列の窓に近い方のベッドを指さす。だって恐いじゃんとK氏。じゃあ、奥の大泉さんが寝たところにすれば、というと窓から遠いという。妥協案でベッドをつなげて縦に寝ようというとベッドを動かすのが面倒という。しかし、頑なにミスターが寝たベッドを譲らないと言い張ると、K氏はあきらめたようで、木製の重い2段ベッドを動かし始めた。
ブンブンでは時間の流れが遅いらしい
動物観察を一応してみるも、鳥が3匹ほど飛んできたけれど、わたしはやはりカメラに収められなかった。動物って難しい。そんなことをしていて1時間が経過。一向に日が暮れる様子はなし。K氏「日が暮れないね」「そうだね」「5時でもよかったんじゃない?」「でも気がつかないだけで暗くなってきているんだよ。人間の目は暗順応っていって、暗いところに目が慣れるんだよ」と言い張るわたし。「そんなことないよ。まだ明るいよ」確かに5時半を回っているが外は明るい。「だから4時半っていったじゃん」とわたし。そんなやりとりをしてみるものの、時間はあまり過ぎず、明るいうちにご飯を食べよう、とパンを食べる。そして気がつく。フローティングレストランで好きなものをテイクアウトにしてもらえばよかったと。やっぱり夕飯がパンでは味気ない。
一向に日が暮れない中、他に人が来るかもしれないと一応あまりにくつろぐのはよしておくと、何やら人の声が、窓から外を見てみると若い2人組がこちらを見ていた。一応手を振ってみた。振り替えしてくれた。ブンブン・ブラウに泊まるのかと思ったら、もっと奥へといく。きっとブンブン・ヨンに泊まるんだ、と思っていたら、初老の夫婦もあとから歩いていく。それにはびっくりさ。その人たちが来たのは、船着き場とは反対方向のクアラテンベリンからの道なので、きっと歩いてここまできたんだ。昨日のキャノピーウォークウエイでジャングルに満足してさらさら歩くつもりのなかったわたしたちとは違う。ヨンまではまだ30分以上あるよ。日が暮れる前に着くといいね。
ブンブンには感想を書く寄せ書きノート見たいのがあって、それを見ていたら、今年の2月からのものなのにもうすでに4人も日本人が来ている! そのうち3人はあきらかにどうでしょうがらみのコメントを残している。来る人はくるんだね。そしてその中に、ブンブン・ヨンから散歩で来ましたというコメントを見つける。そうか散歩で来られるのか。そうブンブン・ブラウに来たくても泊まる必要はないのだ。水曜どうでしょうで泊まっていたから泊まるのが当たり前だと思っていたけれど、公園事務所でも泊まるならRM5かかるっていわれた。つまり、ブンブン・ブラウに来たいだけなら、ボートをチャーターしてRENTIS BLAUまで送ってもらって、3時間くらい滞在して夕方にでもまたボートで帰ればいのだ。なんか愕然としたけれど、もう日は沈み始めていて、夜をここで迎えなければならないのは確実だ。
暗くなる前にトイレにいっておこうと、トイレの扉の後ろに大きなトカゲがいて度肝を抜かれた。K氏は大きい方をする、といってトイレに入り、拭いたペーパーの処理に困っていた。臭いのするものは外に置いておいた方が安全ではないかというわたしの意見でK氏はペーパーをビニール袋に入れてトイレの入口に置いておいた。K氏に限らずわたしもお腹がはって仕方がない。きっと昼に食べたカレーのせいだ。2人してプップ、プップとさせていたブンブンの夕暮れであった。
動物観察の刑
「動物観察の刑」とはよくいったもので、まったくその通り。見てもあまり変化のない窓の外。薄暗くなってからはコウモリが飛び始めた。もっと暗くなってから目の前をひらひらとグリーンの光が飛び始めた。K氏がそれを見つけ「グリーンの光だよ!」っていう。「夜光虫だよ」とわたし。でも夜光虫はきれいだった。
明日朝のピックアップまで12時間以上。そして目覚ましを持ってくるのを忘れた2人。一応K氏の時計の目覚ましをかけたものの、鳴らない可能性があるから、とK氏は2時間交代制を布く。つまり、1人が2時間観察してもう1人がその間寝るというもの。初めの2時間がK氏からスタートしたものの、わたしは全く寝られる気配はなく、バスタオルを引いた板のベッドの上でゴロゴロ。そして1時間立った頃、K氏は1時間半交代制にしようと変更を促す。どうやら2時間観察するのは無理だと判断したようだ。それとトラ騒動があった午前0時の時間帯をK氏が観察することに不満をわたしが漏らしたからだ。1時間半交代制なら午後11時半から午前1時までがわたしの番になるのだ。
結局寝れないまま、8時半の交代。ここから10時までが私の担当。外を見るが夜光虫がひらひら飛んでいるだけで特に変化なし。K氏がはりきって蚊取り線香をたくから煙がすごい。こんなに臭いを出して動物が近づいてくるわけないよな、と思いつつ窓に向かう。定点カメラを設置し、ときどきムービーにレポートを入れるくらいしかやることはない。そして9時を過ぎたあたりからまた催し始めた。K氏は当然ながらぐぅすか寝ている。1人であの鍵を開けてトイレにいく勇気はない。ここは10時の交代までがまんだ。
10時にK氏を起こし、トイレにいこうと誘う。まあ、行くといっても扉の外で立ってもらうくらいしかできないのだが。ここでさっきのトカゲとか出てきたら、もう口から心臓とびでちゃうかも。K氏もトイレを済ませ、すっきりして床につくが、寝られず。ゴロゴロ。
やっと寝入った頃、K氏に起こされる。交代の時間だという。11時半だ。K氏の顔がうれしそうだ。なんか虫の鳴き声がうるさくなったような気がしたけれど、K氏にいったらそれは気のせいだったようだ。眠い目をこすりながら窓の外を見る。しかし異常なし。
たぶんこんなことだろうと、ホテルイスタナで絵はがきを買っておいたのだ。それをロウソクの光のもと書く。30分も暇つぶしにならなかった。
あまり代わり映えしない朝食。
洞窟(グアテリンガ)近くの船着き場。
グアテリンガの入口。看板が変わってて残念。
古い看板は端っこに転がってました。
いよいよグアテリンガに潜入。
狭いのでかがんで進みませす。
ホワイトスネイクカモンの穴。
すごい数のコウモリが寝ています。
デブの穴。下が水たまりになって難易度さらにアップ。
昼食のカレー。さながらスープカレー。
ブンブン・ブラウ近くの船着き場「RENTIS BLAU」。
ブンブン・ブラウまでの道のり。人があまり通ってなくてジャングルっぽかった。
木のすき間から見つけたブンブン・ブラウ。とうとう来ちゃいました。
とうとう来ちゃいました。
大泉さんや鈴井さんも寝た2段ベッド。
あの大事件があったブンブン・ブラウのトイレ。わたしも座ってみました。
トラじゃなくてシカが現れたあたりの木々。