トゥンク・アブドゥル・ラーマン通り
クアラルンプール2日目。
昨夜、水分をたくさん摂って早く寝たのが効いたのか、体調はそこそこ。今日はおみやげ探しとK氏の希望でペトロナスツインタワーを見に行くことにしていた。せっかくだからペトロナスツインタワーの2棟を繋ぐスカイ・ブリッジに登りたかったが、朝早くいかないと早い時間の整理券が確保できないので、あきらめることにした。
朝食をホテルのレストランで摂り、荷造りをしてチャックアウトし10時過ぎに出かける。ホテルで荷物を預かってもらった。
まず向かったのはシルクがたくさん売っているというトゥンク・アブドゥル・ラーマン通り。母がシルクのスカーフがほしいといったから。モノレールでHang Tuahへ。そこでLRTのアンパンラインでバンダラヤへ。そごうの中を抜けてトゥンク・アブドゥル・ラーマン通りへ出るも平日の午前中だからか人が少ない。目指したグルーブ・シルク・ストアは@globeという店名に変わっていた上になんだか用品店ぽくなっていた。ちょっと目指していたものと違うな、と思いつつ、今日の午後バスでシンガポールへ向かうのでまたバスが寒いだろうから、上着を1着買った。ジャージみたいな感じのやつ。
他の店も入ってみるけれど、スカーフは売ってるものの、イタリア製とかで、マレーシアに来てイタリア製を買うのはどうだろうって思って、買わずにあとにした。
ペトロナスツインタワー
またLRTでマスジット・ジャメまで行きここでプトララインに乗り換えKLCCへ。スリアKLCCを抜けて、KLCC公園へ。ペトロナスツインタワーはどこ? と訊くK氏に上を指さす。2本の塔がそびえ立っていた。 ペトロナスツインタワーがよく見えそうなところに行こうとしたら、注意される。どうやらテレビの撮影をしてるらしい。撮影クルーを避けて遠回りをしてペトロナスツインタワーは見えるところにいって記念撮影。帰りは撮影クルーとペトロナスツインタワーの間の道を突っ切ってきたので、もしかしたら見切れてるかも。
ちょうど12時を回ったので、スリアKLCC内のフードコートで昼食。K氏はワンタンミーをわたしはなんだかよくわからない麺類を注文。混む前に食べられてよかった。それから、シルクのスカーフ探し。なかなか売ってなくてうろうろ。やっとスカーフらしきものを見つけてもインド製だったり。ISETAN内のお店でやっといい色のスカーフを見つけて購入。(帰国後気がついたがシルクだと思ったらレーヨンだった。けっこうな値段したのに。)それから、スリアKLCC内をうろうろ。おみやげを探すが姉向けにいいのが見つからない。結局地下の小さなお店でK氏が友達に買ったのと同じ、全面ビーズ刺繍のついたポーチを購入。まあ2人が会うことはまずないから問題ないだろう。そしてK氏は雑貨屋で友達にとペトロナスツインタワーがケースのフォークを買っていた。
そんなことをしてたら1時半を回ってしまったが、K氏が誕生日プレゼントを買ってくれるというので、途中で見たスカーフにしようとまたエレベーターで4階まで戻る。黄緑色のスカーフを買ってもらう。K氏の所持金ではちょっと足が出た。ブンブン・ブラウまでのボート代を片道払ってもらっていたので、その分と相殺ってことで残りを私が出した。そうしてK氏はリンギットを全部使い切ってやりきった感を漂わせていた。
LRTの乗り場がわからない
そろそろホテルに戻って荷物をピックアップし、バスターミナルに向かわなければ本気でやばい。そう、ブキッビッタンの外れのPasarakyatというバスターミナルから3時のバスに乗る手配をしているのだ。
LRTでDang Wangi(ダンワンギ)まで行き、モノレールのBukit Nanas(ブキッナナス)まで歩きそこからBukit Bintang(ブキッビンタン)へいくつもりだった。スリアKLCCの地下をうろうろするもLRTの乗り場所は見つからず。K氏があっちじゃない? って途中でいったけれど、そっちじゃないよ、と一喝。2時を回ってかなりまずくなってきたのでボラれるのは承知でタクシーに乗ろうと外へ出てみると、すごいスコール。タクシーに乗るのさえ無理な感じ。そして、やっぱりLRTで戻るのが一番だ、と地下に戻って乗り場を探すことに。K氏がインフォメーションで訊けばというが、指さしたところにあったのは、デモをしていたお姉さんが原稿を読んでいるブース。あれはインフォメーションじゃない、っていうと、どうやらその向こうにあるらしい。LRTの場所を聞くとなんとK氏が初めに差した方角だった。ごめん、K氏。
スコールの中走る
LRTのDang Wangi(ダンワンギ)からモノレールのBukit Nanas(ブキッナナス)の乗り換えはスコールの中走った。(屋根は一応あったが。)おかげで乗り換えもスムーズに行き2時半にはブキッビンタンに着いた。ホテルまでスコールの中、早足で歩く。もうびしょびしょ。本当はブキッビンタンで残ったリンギットをタクシー代だけ残して円に替えたかったんだけれど、時間がないのであきらめた。そして、ホテルで預かってもらっていた荷物を受け取りタクシーを拾おうと外に出るが、タクシーはいない。何台か通るけれど、全部、乗客が乗っている。困った。もう14時45分だ。バスの発車まで15分! チケットには14時半までには来るように書いてあったのに。
そんなことをしていると声をかけられた。タクシーを探してるのかと。そうだ、というと、どこまでだ、という。正直「Pasarakyat」の読み方がわからなかったので、プリントしておいた地図を見せて、指さした。すると、バスターミナル? と訊かれる。イエス、イエスと答えるとRM20でどうだ? っていわれる。急いでいたけれど、心の中で笑ってしまった。RM20というのはここからバスターミナルまで行くとしたら、タクシーでふっかけられるとわたしが予想していた金額だったからだ。でも交渉している時間もないし、このタクシーの運ちゃんに連れて行ってもらうしかないのでRM20でOKした。っていうか、予約していたバス乗り遅れたらRM20どころの損害じゃないから。
荷物を積み込み走り出した。おっちゃんに急いでくれという。するとおちゃん、3時のバスかという。そうだ、っていったら、すごい急いでくれて、強引なわりこみ車線変更等々。まあ、RM20払うんだからそれくらいしてくれないとね。
Pasarakyatバスターミナル
なんとか3時ちょうどにPasarakyatバスターミナルに到着。何が何だかわからなかったけれど、もう発車時間なので、予約していたTranstar Travelのバスに近づいて、近くにいる人に訊いてみた。すると、訊いた人の後ろの人がわたしが手にしていたプリントしたチケットを見て、3時のバスはスコールのための渋滞で遅れてる、わたしも待っている、というようなことをいった。そうか、遅れているのか、とどっと安堵感が押し寄せる。しばらくその場で待っていたけれど、チェックインをしなければならないと思いターミナルの建物の中に入った。どこに受付があるかわからなかったから、またTranstar Travelの関係者らしき人に訊く。場所を教えてもらって、受付でチェックイン。荷物にタグを付けてもらって、乗るバスの番号を教えてもらった。待合室はデザイナーズチェアが置いてあってちょっとリッチな感じ。しかし、座る間もなくバスが来たらしく、プラットフォームへ行けといわれる。
First Classバスの威力
予約していたバスはFirst Classといって1台のバスに16席しかないVIPバス。すごいゆったりしている。そのかわり、普通のバスの4倍くらいするけど。
乗り込んですぐ、15分遅れでバスは発車した。発車してちょっとしたら、軽食のサービスが出た。実はこの軽食を夕飯代わりにと思っていたわたしのもくろみは崩れる。本来の予定であれば疲れているから寝てシンガポールまで行こうっていっていたのだけれど、個人モニターのコンテンツに日本映画もあるとK氏が教えてくれて、思わず見てしまう。見たのは「恋空」。風邪で一本脳の配線が切れていたのか、泣きまくりの鼻をかみまくり。たぶんバスの中でかなり浮いていたと思う。
持参したパーカーと@globeで購入したジャージを着てバスタオルを羽織っていても寒かったのでブランケットを途中で貸してもらった。シンガポールまでトイレ休憩が2回ほど。そして、椅子の違いなのかまったく疲れない。
マレーシア出国
「恋空」を見終わって「HERO」を見始めた、7時過ぎ、マレーシア側の出国検査場に到着。ここで手荷物だけ持ってバスを降りる。わたしはまた女の人の係員のところに並んだが、K氏は隣の列に並んだ。わたしは滞りなく出国検査を済ませたのだが、K氏は何やらもめている。チケットを見せろっていわれているみたい。あっ、KTMのチケットのことだ。地球の歩き方にも、出国の際提示を求められることがあるので大切に保管しておくこと、と書いてあった。だから大切に保管して今はトランクの中だ。やばい。どうしよう。って思っていたら、わたしの出国手続きをしてくれた女の係員の人が、同行者よ、みたいなことをいってくれてK氏無事に出国検査を通り抜ける。よかった。その後K氏にいろいろといわれたけれど、すべてわたしが悪いのでしかたがない。やっぱり、風邪で頭が回っていない状態で用意をしたのがいけなかったんだろうな。
シンガポール入国
トゥアス・セカンドリンクを渡ってシンガポールへ。トゥアス・セカンドリンクはマレーシアとシンガポールを繋ぐ橋でコーズウェイより西側にある。通行料が高いのかコーズウェイのような渋滞はなく出入国検査もスムーズである。
シンガポール側の入国検査場に到着。K氏は先程の教訓を生かしてかわたしの後ろに並んだ。まず、わたしが検査。今日の夜のフライトでシンガポールをあとにするわたしたちは「Address in Singapore」のところになんて書けばいいかわからなかったので、空欄にしていたら、どこに泊まるんだ、って係員のおねえさんに訊かれた。今日のフライトで日本に帰る、って説明したら、そうか、っていって何やら書き込んでいた。覗いてみると、「Transit」って書き込んでいた。なるほど、そう書けばいいのか。ひとつ勉強になった。 K氏は前の人と同じか、って訊かれただけで済んだらしい。後ろに並んで正解だったね。
そして手荷物検査と身体検査。わたしはなんなく通り抜けたけれど、後ろを見たら、K氏がベルトを取ったため、ズボンがずり落ちそうになりながら歩いてきた。その姿が滑稽だった。しかし、行きの成田でも同じことをしたけれど、K氏はズボンがずり落ちるようなことはなかった。そうなのだ。この10日間の旅でかっぷくのよいK氏は痩せたのだ。ジャングルを歩き、重い荷物を持って、3食のきちんとした食事。間食は1度だけで、甘いものといったら食事のときに頼んでいたスプライトくらいだ。痩せようと思えば痩せられるんじゃん。
チャンギ国際空港へ
シンガポール市内に入り、高速を走る。シティとかシンガポールフライヤーとかの夜景がきれいだった。どこだかわからない道ばたにバスは停まりそこで降ろされた。あとから考えるところによると「Golden Mile Complex」の横のガソリンスタンド前で降ろされたらしい。
ここがどこだかわからないし、もう8時半過ぎだし、タクシーで空港まで向かうことにした。「Golden Mile Complex」と思われる建物の前にタクシースタンドがあったので並ぶ。なぜか前の人にタクシーを譲られた。お礼を言ってから、乗ったタクシーのおじさんは陽気な人だった。K氏がタクシーのドアを閉め忘れると、日本人? って訊いてきて日本人はみんなタクシーのドアを閉めない、というような話になる。やっぱりみんな忘れるんだよ。
タクシーの中で何時の飛行機だい? みたいな話になって、わたしは11時と答えたつもりが、12時っていっていたらしい。10時だったらもう間に合わないとタクシーの運ちゃんは言っていた。
チャンギ国際空港まではそれほど距離はなく、15分程で到着。
チェックイン
Terminal 1のANAのカウンターでチェックイン。といいたいところだが、スリアKLCCでフォークのおみやげを買っちゃったK氏。金属のフォークは機内持ち込み禁止だということを思い出して、慌ててスーツケースに入れる。カウンターで2人でプリントアウトしたチケットを見せると、Same? と訊かれ、Yes、と答えるK氏。そのやりとりを見ていたわたしだが、Sameじゃねえよ、って途中で気がついた。そう、わたしは成田まで、K氏は成田で乗り継ぎ中部国際空港までなのだ。No Same、といいK氏のチケットをもう一度見せた。どうやら研修生らしく、横に立っていた指導員の人に注意されていた。なんとか手続きを終えて荷物を預けた。
出国手続きをし制限エリア内へ。
夕飯
バスの中で「恋空」を観て泣き尽くしたわたしは、涙と鼻水と一緒に風邪菌も追い出したらしく至極体調がよくなっていた。同時にお腹も空いてきた。バスの中で食べた軽食だけじゃ、物足りない! 何か食べたい。歩き回ってみるが、食べるものは鮨とファーストフードくらいしかない。外国で鮨を食べる気はしなかったので、ファーストフードでセットメニューを注文。でもお腹は満たされない。不満。
近くにあったフリーインターネットをしてみる。ここは日本語がちゃんと見られるが、日本語は打てない。自分でパソコンを持ち込めば、無線LANでも繋げられるらしい。ここで成田からの帰り、バスに乗りたかったので調べてみると、午前中には便がない。疲れるけど、電車乗り継ぎで帰りますか。
おみやげを買い足す
チャンギ国際空港の中はさながらデパートのようでいろいろなものが売っている。ブランドものが好きな人には天国なんだろうけれど、あいにくわたしは興味がない。K氏が父親のためにタバコを買うというので、免税店を見て回る。タバコ、売っていました。しかもMild Sevenの1mgが。K氏は自分のシンガポールドルの残りを見て3カートン買えるという。一応、そんなに買って免税範囲をオーバーしない? と訊いたが、K氏は自信満々で大丈夫だ、という。そして残ったシンガポールドルをわたしに寄付して、全部使い切ったと自慢げ。
うろうろしていると、エスカレーターを上った上の階にフードコートがあるのがわかった。もっと目立つようにしておいてほしかったよ。
そしてトイレに入り化粧を落としたり体を拭いて着替えたりした。本当はシャワーを浴びるつもりだったんだけれど。風邪を引いたのでやめました。K氏に入ってきたら、っていったら、怖そうだからやめておく、っていう。そうかい?
そしてぶらぶらと歩いていて気がついた。父親にだけおみやげを買っていないことを。これはやばい、と思って、店を見て回る。父は無類のお茶好きでお茶を買っていけば間違えないんだけれど、売ってないんだよね。K氏が、さっき着替えたトイレの横の店にお茶が売ってたよ、という。だいぶ戻ってその店に行くと、薬屋さんだった。そして「茶」と書かれたものが売っていた。どうやら薬草茶らしい。そして店の店員さんが、いろいろと説明してくれて、デトックス茶とジンジャーティーを購入。デトックス茶はなんでも体の悪いものが出て行くらしい。ちょうどいいじゃないか。そしてジンジャーを日本語でなんというか、と訊かれたので「しょうが」と教えたが、発音が難しいらしくなかなかうまく言えない。会計のときも、「しょうか」とか「しょが」とかいろいろと言ってくる。最後の方はうまく言えるようになっていた。商売熱心だね。きっと次に来た日本人に勧めるんだね。
搭乗
午後11時前、搭乗手続き開始。ここで気がついたんだけれど、チャンギ国際空港って手荷物検査が搭乗口で行われるのだ。乗り継ぎが自由に行えるようになっているからかなぁ。手荷物検査でペットボトルの水が引っかかる。水が機内に持ち込めないのは痛い。
K氏はなぜか下痢になったらしく、トイレが状態で待たされているのが不安そう。
外を見るとさっきまで止んでいた雨がまた降り出したよう。そして、ガイドブックの免税範囲を見ると、国産タバコは200本まで、つまり1カートンってことだ。3カートン買っちゃったK氏はわたしが1カートン持っても2カートン持ち込むことになる。関税取られちゃうね。
予定時刻を少し遅れて飛行機に乗り込む。わたしたちを乗せたNH902便は15分遅れでチャンギ国際空港を離陸した。旋回しながら高度を上げていく飛行機。シンガポール島の明かりが小さくなっていく。

宿は変わったがあまり代わり映えしない。
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朝のアロー通り。昨日の喧噪はどこへやら。
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KLモノレールのBukit Bintangの駅。
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マンションに無数のパラボナアンテナ。
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お店の名前が変わっていた。@globe。
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至る所にあるNAGOYA。移転してるし数も多いので目印にしてはいけない(笑)
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LRT車内広告にあったF1シンガポールグランプリのポスター。
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乗り換えのときちょろっと見えたマスジットジャメ。
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カエラちゃんに似ているといったらK氏に即却下された。
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ペトロナスツインタワー。
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テレビ撮影中。
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スリアKLCC内のフードコートで食べた昼ご飯。なんとか麺とマンゴージュースとマンゴー。K氏が注文したエビ入りワンタンミーもおいしかった。
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スコース。けっしてレンズが曇っているわけではない。
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First Classバスの車内。椅子自体を写真に取り忘れた。これなら5時間乗ってても疲れない。
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First Classは個人モニター付き。日本語コンテンツもあり。
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First Classの外観はこんな感じ。
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トゥアス・セカンドリンクからシンガポール側を望む。
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バスの中から撮影したシンガポール、シティの夜景。
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First Classの降車場所。ガソリンスタンドの横で降ろされた。
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Aセットを頼む。これじゃあお腹いっぱいにならない。あとでもう1階上にフードコートがあることに気がつく。
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D36搭乗口。NH902便はシンガポール航空とのコードシェア便だったみたい。