5日目 — 2005.12.31

いよいよ、結婚式

Mくんの親戚のお宅から朝ご飯を食べに一度M宅へいく。昨日までは車で送り迎えをしてもらってたけれど、実は歩いても5分かからないのだ。 今日がいよいよ結婚式。一度親戚宅に戻って、シンガポールでMくんのお姉さんからいただいた黄色いバジュクロンを着た。スカーフを適当に巻いて部屋を出ると、わたしの巻き方がみっともなかったらしく、ピントか貸してくれてきちんと巻いてくれた。
M宅にいってみると、もうCちゃんはばっちり化粧をしてピンピカの民族衣装を身にまとっていた。しまった、化粧するところとかも見たかったのに、ちょっと遅かったか。Cちゃんは盛んに化粧が濃いといい気に入らないご様子。
しばらくすると、日本からCちゃんの友達2人がやってきた。わたしはヒマだし、シンガポールからの移動が心配だったのでCちゃん家族と行動を共にしたけれど、普通に働いていたらそうはいかない。1人の子は昨日の夕方シンガポールに着いて明日の朝にはもう日本に帰るらしい。トンボ帰りだね。昨日はシンガポールからジョホール・バルまでしか移動できなかったらしく、今日タクシーでジョホール・バルから来たらしい。RM100だって。ひえ〜。ちなみに2人もマレー風の衣装を借りて着替えた。でもスカーフは巻かなかったけど。 そしてちょっと早いけれど、外のテントで昼ご飯を食べた。昨日から村人たちがせっせとつくっていたものだ。

結婚式渋滞

外はどんな様子なのかと道に出てみると、Mくんのお家の前が大渋滞。結婚式に駆けつけた車がところ狭しと停められていて、すれ違いができないみたい。結婚式でもないと田舎でこんな車が集まることないよなぁ。700人といっていたのはウソじゃない。
ちなみに、バジュクロンにスカーフという出で立ちでうろうろしていたら、マレー語で話しかけられる。ちょっと現地人になったみたいでうれしい。でも、は? っていう顔をしたら、なんと今度は日本語で話しかけられた。どうやら、Mくんの日本語学校時代の同級生らしい。そしてMくんはどこにいるのか尋ねてきた。そう、やたら人が多いのだ。Mくんはついさっき、入場のために隣の家にいったことを告げると残念がっていた。

婿殿、登場!

そんなことをしていたら、遠くからジャンジャカジャンジャカという太鼓の音と共に、いよいよMくん登場。C兄は付き添って傘をMくんに差しかけている。Mくん、さながら王様って感じだね。後から聞くところによると、仰ぐための扇もあったらしいのだけれど、隣のお家に持っていくのを忘れてしまったみたい。Mくんの後ろには親族が列をなしていて、その後ろに太鼓隊という感じ。
門をくぐり家の前でMくんは椅子に腰かけて、Mくんのお父さんが変な踊りを踊って出迎える。たぶん、本来ならCちゃんの親族がやるんだと思う。そして2人は抱き合って挨拶をした。そのとき、Mくんの目が涙で潤んでいたのをわたしは見逃さなかったよ。やっぱり日本での式よりもマレーシアで家族に囲まれて祝ってもらった方が実感があるのかもね。
そして、家の中ではピンピカの椅子にCとCパパが座ってMくんが来るのを待っている。いよいよ、昨日Mくんがいってた引き渡しっていうやつだ。座っているCパパとMくんがなにやらして(人が多くてよく見えなかった)、席を替わって引き渡しの成立。そしてここでパチパチパチとフラッシュがたかれる。マレーシア人も写真好きみたい。
そして、ここからがすごい。何通りもポーズをして写真を撮りまくるのだ。そして、披露宴の参加者もそれを撮る。もちろんわたしも負けじと撮りまくったけれど。結婚式というより、写真撮影会に近いね、これは。そして2人のポーズが一通り終わると今度は家族も入って写真撮影。

お色直しは3回

写真撮影会が終わると、お色直し。次はピンクのドレスを着て、外の食事会場でご飯。さっきお昼食べたのだけれど、ここでも勧められてまた食べる。そして、一応、ケーキ入刀とかもある。これは西洋のを取り入れたのかな?
外のテントには人がいっぱい座ってご飯を食べていた。生歌とかも流れていて、日本でいう結婚式っていうよりお祭りに近い感じ。
そして、またピンピカの椅子のところでCちゃんはポーズをつけられて写真撮影。いわれるがままって感じ。そしてベッドの上でも写真撮影をする。ほんと写真を撮ってばっかりなのです。次のお色直しはウエディングドレス。でもこれ、露出があるから、イスラム教ではみんなの前には出られない。なのでベッドの上でのみ写真撮影。
4つ目の衣装を着るといってたので外で待っていたら、なかなか出てこない。着替え室となっている寝室に入ると、4つ目の衣装はなしで結婚式屋さんが片付けを始めてる。Cちゃん、どうやら結婚式屋さんに疲れた? と訊かれ疲れたと答えたらしい。なんだかんだで4つ目の衣装も着ることになり、次はインドネシア風。着て出てきたのを見てびっくり。デビ婦人みたい。頭にイチョウ見たいのが3つ付いてる。色も今までよりもピンピカしてる。そしてまたまた、写真撮影。最後の衣装ってことで家族単位でCとMを囲んで写真撮影。Cちゃんはもううんざりって感じ。Cちゃんが引っ込んでからも、仲良くなってきたMの姪、甥たちと一緒に写真を撮ってた。

お開き

日本から来たCちゃんの友達2人は知り合いのマレー人にジョホール・バルまで車で送ってもらうとかで結構慌ただしく帰っていった。ちなみに写真撮影の最中姿の見えなかったC兄はM宅の隣のお家にお呼ばれしてたみたい。みんな親切でやさしい人ばっかり。普通、海外旅行をしてもこんなふうに現地の人のお宅で現地の人に交じって生活することって滅多にないことだから本当に貴重な体験だよ。
今日はお昼を2食食べたのでお腹がいっぱいなので夕食は遠慮することに。でもわたしは少し小腹が減ったのでウエディングケーキをわけてもらって、親戚のお家に帰った。

カンバン・マウンテン・リゾート

親戚のお宅に帰るとまた人が増えていた。結婚式で皆さんやってきたのだと思う。ちなみに、Mくんのお母さんはもともと中国系なので、妹の子供達はイスラム教ではないらしく、女性でもスカーフをしていない。わたしがシャワーを浴びて寝ようとしてたら、今度はリンゴを食べないかと誘われた。日本では普通に食べるリンゴだけど、ここは南国きっと高級品に違いない。ダイニングでナイフを借りてリンゴを食べていたら、今度は昨日とは違う人に話しかけられる。彼女もシンガポールに住んでいるらしい。その人は旅行好きで結構いろいろなところに旅行していて、話を聞いていて楽しかった。日本にも来たことがあるらしく、日本の「カンバン・マウンテン・リゾート」がよかった、と盛んにわたしにいう。キーワードはリンゴがおいしかったとこと、新幹線で東京から1時間半、スキーリゾートであること。すごくきれいでよかったらしい。長野あたりかな?
東京の地下鉄は複雑すぎるというので、わたしもマップなしでは乗れないというと笑っていたし、日本人はなぜ英語をしゃべれないのか、といわれ、学校で読み書きしか教えずコミュニケーションの授業がないからだ、といっておいた。本当か?
ちなみにわたしがこのあとひとり旅に出ることをいうと、この人だけマレーシアは安全だからね、みたいなことをいってくれた。今まで、あぶない、あぶない、と言われ続けたので旅慣れているこの人にそういってもらえてちょっと安心した。

バジュクロン

Mくんのお姉さんにいただいたバジュクロンを着て記念撮影。

ご飯

披露宴の来客に振る舞われるごはん。

披露宴風景

庭にはテントが張られて、その下のテーブルで来客がごはんを食べる。

結婚式渋滞

田舎の1本道で結婚式渋滞。

婿殿登場

婿殿登場。

結婚式

引き渡し。

披露宴のごはん

披露宴のテーブルのごはん。パイナップルに卵が突き刺さっていたりと不思議な料理もあり。

披露宴風景

ご飯を食べる来客たち。

ウエディングケーキ

ウエディングケーキ。この暑さでチョコレートはとけないのだろうか。

お色直しインドネシア風

最後のお色直し、インドネシア風。デビ婦人みたい。