いやぁ、興奮しましたね。昨日の F1 ヨーロッパ GP ! 可夢偉が予選 18 番手からなんと 11 もポジションをあげての 7 位フィニッシュ! 予選の悪さからあまり期待はしていなかったんですが、もうすごいパフォーマンスを見せてくれましたよ、可夢偉は!
予選 3 位のウェバーはいいスタートを切れずに、 8 周目で早めのタイヤ交換。そして 19 番手でコースに戻ると、その次の周でなんとロータスのコバライネンの車に乗り上げ宙を舞うクラッシュ! そしてセイフティーカー導入。
セイフティーカーが入り続々とピットへ入りタイヤ交換を行う各マシーン。その中で可夢偉はあえてピットへ入らず、ベッテル、ハミルトンの後ろの 3 位の位置へつける。一方、チームメイトのデ・ラ・ロサはピットストップ、タイヤ交換を行った。クラッシュまでデ・ラ・ロサの後ろを可夢偉が走っていたから、ザウバーが 2 台並んで走っていてもしょうがないのであえて、 2 台の戦略を変えてきたんだと思う。
そしてセイフティーカーが抜けたあと、 3 位のままリスタート。 4 位を走行しているバトンに少し攻め立てられたけれど、可夢偉はタイヤ交換の義務を果たしていないから必ずピットストップを行わなければならない。 2 位はチームメイトのハミルトン。その状況を考えて、勝負のリスクを負うのはやめたバトンは可夢偉の後ろをレース最後くらいまで走るハメに。これもある意味クレバー。勝っても意味のない勝負はしないんですね。
当然、マシーンのポテンシャルで劣るザウバー可夢偉の後ろには車列の列、列。今年のボトルキャップマンは可夢偉なのか? とか思っていたら、前を走るハミルトンにドライブスルーペナルティー。どうやらピットへ戻るセイフティーカーを追い抜いてしまった模様。ハミルトンは数周プッシュをして、ドライブスルーペナルティーを終えてコースに戻ってきたとき、可夢偉が後続の車を抑えていてくれたからポジションを守っての 2 位でコースに復帰。ハミルトンは可夢偉に足を向けて寝れないね。
そして、レース中盤からはタンクも軽くなり可夢偉はレースペースもコントロールして、ピットストップして戻った際の 10 位走行中のニコ・ヒュルケンベルグとの争いに備えてプッシュ。可夢偉はザウバーのマシーンとは思えないようなポテンシャルを発揮して自己ベストのラップタイムを刻む。
そして 54 周目でやっとピットに入った可夢偉がコースに戻ったのはアロンソの後ろ。(ニコ・ヒュルケンベルグが直前でリタイアしたのも大きい。)ウェバーがクラッシュしたときのセイフティーカー導入時の 10 周目にピットストップしていたアロンソ。もう 44 周も同じタイヤで走っている。そこへ襲いかかるニュータイヤを履いた可夢偉! アロンソを攻め立て、数周でパスして、そして最後の最後、最終コーナーでその前を走るブエミもオーバーテイクをしてなんと 7 位フィニッシュ!
レースペースもコントロールできて、タイヤマネージメントもできて、しかもバトルもできる、ということをこの 1 戦ですべて証明してみせてくれた可夢偉。そりゃあ、解説の右京さんも熱くなっちゃいますよね。ペーターおじさんもべた褒めですよね。
そして、レース後セーフティカーが入った際に規定されたラップタイムを守らなかったとして 9 人のドライバーが審議の対象に。加算される秒数によっては可夢偉の順位さらにあがるかも! って期待していたのですが、出た結論は 5 秒加算。 5 秒はないよね。せめて 10 秒だよ。たぶん、 10 秒加算するとさらに可夢偉の順位が上がっちゃうから、異議を唱えていたアロンソの順位が上がって可夢偉の順位が変わらない切りのいい秒数ってことで 5 秒加算になったんじゃないかとあさこんは疑ってしまう。
でもその 5 秒加算で 10 位だったデ・ラ・ロサはニコ・ロズベルグに抜かれて 11 位に。ザウバー、初のダブルポイントだったのに!
そしてポール・トゥ・ウィンを決めたベッテルお見事! ベッテルが勝つときってぶっちぎりなんだよね。これがベッテルの勝ち方なのかなぁ。