CS が映らないときの対策の記事が 2 月くらいからアクセスの上位に再び顔を出すようになりました。
→ CS が映らないときのチェックポイント
また CS が映らなくなった人が多いのかな、と思い自宅のテレビでチェックしてみると、 ND-14 に収容されている以下のチャンネルのアンテナレベルが低いようです。
2018 年 8 月 28 日にトランスポンダ移動があり、対象となるチャンネルが一部変更になりました。※印がついているのが今回変更になったチャンネルです。
ND-14 | ch227 :ザ・シネマ HD ※ ch293 :ファミリー劇場 HD ch310 :スーパー!ドラマ HD ch342 :ヒストリーチャンネル ※ |
今まで ND-14 の受信が不良になったことがなかったのでびっくりです。
4 月 3 日の無料放送の日にはまったく映らなくなりました。 4 月中様子を見ていたのですが、変わらないどころかどんどんアンテナレベルが下がっていくので、興味が湧いたので対策してみることにしました。
目次
無料開放の 5 月 1 日の受信状態のチェック
まずは対策前の受信状態のチェックをしました。テレビは無料開放ながら受信不良のためエラーで映りません。
受信状態のチェックはトランスポンダ別にアンテナレベルがチェックできるマスプロの DT400 で行いました。
トランスポンダ | 受信レベル |
---|---|
ND-2 | 43 |
ND-4 | 46 |
ND-6 | 45 |
ND-8 | 42 |
ND-10 | 41 |
ND-12 | 33 |
ND-14 | 10 |
ND-16 | 34 |
ND-18 | 42 |
ND-20 | 42 |
ND-22 | 36 |
ND-24 | 39 |
ND-14 とそれに隣接する ND-12 、 ND-16 のアンテナレベルが低いです。
同軸直付けから F 栓へアンテナコンセントの交換
以前見つけて気になっていた記事があります。
→ SoftBank : BS 放送による電波干渉対策について
このページには L 型プラグが干渉の原因になっている場合があると書かかれています。
宅内の壁面に、使用していないテレビアンテナ用 L 型プラグが付いている場合は、取り外していただくことで、電波状況が改善する場合があります。
L 型プラグでダメなら、同軸直付けの壁コンセントもダメなんじゃないかと思い、マスプロ電工 壁面埋込型 直列ユニット DSKT-FP を購入して取り替えてみることにしました。
Amazon で買ってもよかったのですが、送料を考えたらそんなに変わらなかったので近くの家電量販店で購入しました。
使っていないダイニングキッチンの同軸直付けのアンテナコンセント。同軸ケーブルを加工し直接つなぐタイプです。コンセントカバーのネジを 2 つゆるめるとカバーが取れます。上下のネジを取るとアンテナコンセント部分が壁から離れます。ネジをゆるめて同軸ケーブルを外します。
ここからは以前書いた記事と同じなので割愛します。
→壁面アンテナ同軸直付け端子をアンテナコンセントへ交換工事をしてみた
F 型アンテナコンセント交換後のアンテナレベル
アンテナコンセントを F 型のものに交換したので、映りをチェックしてみましたが、変わらずアンテナをチェックしととのエラーが表示されていました。このときのアンテナレベルを DT400 でチェックしました。
トランスポンダ | 受信レベル |
---|---|
ND-2 | 44 |
ND-4 | 47 |
ND-6 | 46 |
ND-8 | 43 |
ND-10 | 42 |
ND-12 | 35 |
ND-14 | 13 |
ND-16 | 35 |
ND-18 | 43 |
ND-20 | 43 |
ND-22 | 39 |
ND-24 | 41 |
各トランスポンダにて 1 〜 3 ほどアンテナレベルが上がりました。同軸直付けから F 型のアンテナコンセントへの変更はまったく効果がないことはないですが、思っていたより効果が低かったです。
受信する電波を弱くしてみる
以前 CS が映らないときの対策記事にコメントを頂いていました。
→ CS が映らないときのチェックポイントのコメント
●フジテレビNEXTまわりが映らない場合
(対処方法)本州の電波状況がよいところで普通に起こりえます。電波が強すぎるので、少しだけ減衰させる必要があります。テレビのメーカーやテレビの製造年代により受信できる上限が異なるため、受信できるものとできないものがでてきます。少しだけ上限を上回るために、逆に受信レベルが下がっていることが多いです。テレビにアッティネ―タ機能がついているときには、それを利用し、それがない場合には、アッティネータをケーブル途中に挿入します。アッティネータがない場合、百均で売っている2分配器を1つまたは複数挿入するとある程度減衰して症状がほぼなくなります。
なんと受信状態がよすぎると受信できなくなるとのこと。このコメントにはびっくりしましたが、今回の電波受信状態が真ん中くらいの周波数を中心に周りにも影響を与えているようなので、ありえない話ではないと思い電波を減衰させる方向で対策してみました。
ブースターの利得を下げてみる
「電波が強すぎて受信できない」で思い当たったのが、以前映らないからとブースターの利得を上げたことです。
→ CS フジテレビ ONE 、 TWO 、 NEXT が映らないのでブースターの調整をした
このとき上げた利得を下げることにしました。自分で屋根をつたってアンテナ直下までいってみたのですが、ブースターまで手が届きません。ということで夫にお願いして CS の利得を下げてもらいました。
これくらいのだったのを下の写真くらいまで下げてもらいました。
なんとこれで ND-14 に収容されている「スーパー!ドラマ TV 」が映るようになりました。びっくりです。電波が強すぎて映らなかったということのようです。以前フジテレビ系が映らないからと利得を上げたのは見当違いな対策だったのです。
テレビのアンテナレベルはこんな感じで、推奨までは届いていませんが、受信状態は安定しています。 DT400 で計測したアンテナレベルです。
トランスポンダ | 受信レベル |
---|---|
ND-2 | 45 |
ND-4 | 48 |
ND-6 | 47 |
ND-8 | 45 |
ND-10 | 44 |
ND-12 | 38 |
ND-14 | 14 |
ND-16 | 41 |
ND-18 | 44 |
ND-20 | 46 |
ND-22 | 47 |
ND-24 | 47 |
アンテナコンセント交換後より 1 〜 8 もレベルが上がりました。しかし ND-14 はテレビのアンテナレベルの推奨に届かないのでもう少し対策してみることにしました。
3 分配器をはさむ
コメントいただいた中に、分配器をいくつかはさんで減衰させるという対策があったので、余っている 3 分配器をはさんでみました。( F 栓のアンテナケーブルがなかったのでプッシュタイプのものをとりあえず利用しました。)
するとどうでしょう。
テレビ側のアンテナレベルも推奨値を超えるようになりました。このときの DT400 でのアンテナレベルは下記のよう。
トランスポンダ | 受信レベル |
---|---|
ND-2 | 45 |
ND-4 | 46 |
ND-6 | 48 |
ND-8 | 46 |
ND-10 | 37 |
ND-12 | 45 |
ND-14 | 23 |
ND-16 | 43 |
ND-18 | 45 |
ND-20 | 47 |
ND-22 | 47 |
ND-24 | 47 |
一部アンテナレベルが下がっていますが、 ND-14 はかなり改善しました。
ブースターにアッティネータ(減衰器)がついていた
記事を書きながら写真を見ていて気がついたのですが、ブースターに「入力 ATT 」をいうスイッチがあります。
これアッテネータといって減衰スイッチみたいです。(コメントにてご指摘いただいた対策のひとつに上がってましたね。)つまりネジを回さなくても、このスイッチを -10 db 側にすれば減衰できたようです。正確にいうと強すぎる電波を一度弱くしてから、利得のつまみでちょうどいい塩梅に調整するのがいいようです。
ブースターの「入力 ATT 」のスイッチを使って減衰させてみました。
→ CS の受信障害は電波状態がよすぎるからでアッテネータで減衰させたら解決した
ただ不思議なのはアンテナ直下の分配器から直接 S-5C-FB の同軸ケーブルを引いている 1 階和室は ND-14 のアンテナレベルも至極正常なのです。やっぱりケーブルが古いものでシールドされてないのが根本的な原因のような気がします。
ブースターにアッテネイターがついていない場合やいじるのが大変な場合は以下の減衰器を壁のコンセントとテレビの間に噛ませると同じ効果が得られます。