トイレのうず

実家の片づけに際して大量のアルバムやネガフィルムを節目写真館を使ってデジタル化しました。去年の 11 月から現在までの話です。

実家じまいのためにアルバムのデジタル化を決意

父が施設に再度入居して、もう家に戻ってくることはないだろうと、実家の片づけを始めました。祖母の家に続き 2 軒目です。

祖母の家を片づけていたときにやはり厄介だったのは写真です。祖母の写真はパックバスツアーでいった各地の写真と家族の写真に大きくわかれました。パックバスツアーの写真は躊躇なくシュレッダーにかけたのですが、家族の写真はとりあえず実家に移しました。

そして 5 年間で母、祖母、姉と立て続けに亡くなったため、父も合わせると 4 人分の大量のアルバムがあります。量が多すぎて自宅に持ってくるわけにはいかないので、これをどうにかしないといけません。

節目写真館の段ボール

そこで前から気になってきた節目写真館に写真のデジタル化をお願いしました。

節目写真館

趣味でフィルム写真を大量にデジタル化していたことがあり、その大変さは知っているので自分でスキャンするのは端から考えませんでした。

梱包資材を送ってくれる発送パックを利用した方が送料が安いのですが、実家で常時人がいるわけではなく発送パックを受け取るのが難しかったため、手元にある段ボールで発送しました。

実家にあった古いアルバム

3 箱くらいで済むかな、と思っていたら 8 箱分もありました。

プランは安さ重視で「節目プラン」にしました。これはベトナムまで写真が送られてスキャンしてくれるため、時間はかかりますが料金は安いのです。色の補正とフォルダ分けはしてほしかったので 600 dpi の「プレミアム」コースにしました。( 300 dpi のスタンダードコースでスキャンしてもらって、オプションで 300 円払えばフォルダ分けしてもらえます。)

去年の 11 月に実家から原本を発送し、翌年 4 月に見積もりがきたので支払い、 6 月にデーターが届き、 7 月に原本が返却されました。

料金はかなりかかりましたが、父が生きているうちにアルバムを処分するといったら反対されるだろうから、デジタル化していつでも見れるようにしたというアリバイができてよかったです。時間がなかったので写真を適当にまとめて発送したので重複している写真がたくさんあり、写真を整理してからスキャンに出せばもう少し金額は抑えられたかもしれません。

スキャンした写真の整理

データサイズが大きすぎて DVD ではなく SSD で届いた

大量の写真を依頼したのでデーターは全部で 158 GB になってしまったようで、 DVD で届くはずが SSD に入って届きました。確かに単純計算で DVD だと 32 枚必要になります。

返却されたアルバムを見ながら Exif にキャプションと撮影日を設定していきました。写真に日付が入っているものは元から撮影日が設定されていましたが、日付の入ってない一眼レフで撮った写真が多かったので 2/3 は手作業です。

写真を閲覧しチェックするのは XnViewMP を使い、 Exif タグを設定するのは MetaImage を使いました。 XnViewMP でも Exif タグの編集もできますが、使い慣れている MetaImage を使いました。

→ XnViewMP

→ MetaImage

ただ卒業アルバムで写真に写っている人の名前が載ってるページが 1 ページスキャンされていませんでした。きちんとデータを確認した方がいいです。たいしたページではないので手持ちのスキャナーでスキャンしました。アルバム末尾の住所一覧のページは元からスキャンしないという規約なのでそのページも自分でスキャンしました。

またこれはアルバムを整理した人が悪いのですが、何人かのアルバムに同じ日の写真があるにも関わらず記載してある日付が違ったり、一見キャプションがなかったりしたのに処分するために写真をアルバムから剥がすと写真の裏にキャプションと日付が入っていたりするものがありました。

カラー写真の印画紙は比較的厚みがあるので、ナカバヤシのアルバムに貼ってあるものは剥がしやすかったですが、コクヨのアルバムに貼ってあるものは粘着力が強すぎて表面しか剥げませんでした。いちばん最悪なのがモノクロ写真がのりつき台紙に貼ってあるもので、これは途中で破れるし剥がすのは無理だと思ったほうがいいです。同じモノクロ写真でも厚紙のアルバムにのりやコーナーを使って貼っていたものはきれいに剥がせました。しかしコーナーを使ってあるものはスキャンした画像にコーナーが写ってしまっているので、モノクロ写真はのりつけが一番いいのかもしれません。

自分のアルバムもスキャンに出した

自分のアルバムも節目写真館にスキャンに出した

時を同じくしてついでにわたしのアルバムも 2 箱分デジタル化に出しました。 2024 年 12 月に原本を発送、 2025 年 4 月に見積もりと支払い、 7 月にデータ DVD の受取、 9 月に原本の受け取りという流れです。

データサイズがそれほど大きくなかったので DVD 4 枚で届いた

こちらは容量が少なかったので、 DVD 4 枚で届きました。

スキャン写真の例

スキャン写真の例をあげてみます。

整理してからデジタル化に依頼しなかったので、プリント写真とフィルムの両方あるのがあったので、比較のためにスキャンしたものと AI 色補正がかかってできたデータをそれぞれ並べておきます。

APS フィルムについてはプリントからスキャンしたもの、 APS フィルムからスキャンしたもの、それぞれ AI 色補正したもの、以前違う業者にフィルムスキャンしたのものと自分でフィルムスキャナでスキャンしたものの 6 つを比較的してみました。

モノクロ写真( 1971 年)

モノクロ写真 (1971 年 ) プリントからスキャン

モノクロ写真 (1971 年 ) プリントからスキャン

モノクロ写真 (1971 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

モノクロ写真 (1971 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

モノクロ写真 (1971 年 ) フィルムからスキャン

モノクロ写真 (1971 年 ) フィルムからスキャン

モノクロ写真 (1971 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

モノクロ写真 (1971 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

1971 年の門司港駅のモノクロ写真です。写真プリントは変色していますが、 AI 色補正でくっきりはっきり仕上がってしますが、汚れは消してくれないみたいです。 3 枚目のフィルムからスキャンしたものは、やはりフィルムからスキャンしただけあってこれですでに見られるレベルです。 AI 色補正したものは建物はくっきりしましたが、「門司港駅」の看板の字がちょっとおかしく補正されています。

35 mm カラー写真( 1972 年)

35mm カラー写真 (1972 年 ) プリントからスキャン

35mm カラー写真 (1972 年 ) プリントからスキャン

35mm カラー写真 (1972 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (1972 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (1972 年 ) フィルムからスキャン

35mm カラー写真 (1972 年 ) フィルムからスキャン

35mm カラー写真 (1972 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (1972 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

カラー写真初期の 1972 年の奈良の唐招提寺の写真です。プリントはすでに色褪せていますが、 AI 色補正で色が結構戻っています。しかしフィルムからスキャンしたものだとツツジの深いピンク色がキレイです。プリントからの AI 色補正では白っぽくなってしまっています。フィルムスキャンしたものを AI 色補正したものはデジカメで撮影したのではないかと思うくらいきれいな仕上がりです。

35 mm カラー写真( 2005 年)

35mm カラー写真 (2005 年 ) プリントからスキャン

35mm カラー写真 (2005 年 ) プリントからスキャン

35mm カラー写真 (2005 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (2005 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (2005 年 ) フィルムからスキャン

35mm カラー写真 (2005 年 ) フィルムからスキャン

35mm カラー写真 (2005 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

35mm カラー写真 (2005 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

カラー写真終盤の 2005 年滋賀の三井寺の写真です。プリントから年数が経っていないのもあるし、銀塩写真の技術の最高峰ともいえる時代のものです。プリントのスキャンのものは黄色と赤が退色しており、全体的に緑っぽくなっています。それを AI 色補正では赤が戻りすぎかな、と思います。フィルムスキャンしたものは自然な仕上がりです。それを AI 色補正したものは色はほとんど変わっていなくてノイズが除去されただけのようです。

APS カラー写真( 2002 年)

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン AI 色補正あり

APS カラー写真 (2002 年 ) フィルムからスキャン

APS カラー写真 (2002 年 ) フィルムからスキャン

APS カラー写真 (2002 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

APS カラー写真 (2002 年 ) フィルムからスキャン AI 色補正あり

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン NORITSU KOKI にて

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン NORITSU KOKI にて

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン EPSON 家庭用フィルムスキャナにて

APS カラー写真 (2002 年 ) プリントからスキャン EPSON 家庭用フィルムスキャナにて

プリントをスキャンしたものは赤が抜けて緑っぽくなっています。 AI 色補正でそれなりにキレイになっています。 APS からのスキャンは細部もキレイですが、雨の日の夕方に撮った写真なので少し緑っぽいです。 AI 色補正で赤に傾いていますが、ちょっと補正しすぎですかね。以前違う業者にフィルムスキャンに出したものは、今回のものよりより緑っぽいです。最後は以前自分で EPSON 家庭用フィルムスキャナを使ってスキャンしたものですが、細部が潰れてしまっていてプリントからスキャンしたのと同じレベルです。

キレイにスキャンするために

比較してわかったことは、フィルムを業者に出して業務用スキャンでスキャンしてもらうのが一番きれいだということです。

ネガが残っているならネガからスキャンすべし

やはりプリント写真からスキャンするより、フィルムスキャンの方が圧倒的にきれいです。父の転職で実家を人に貸したことがあるのですが、その際の片づけで母がネガをバンバン捨てていたのがやはり心残りです。ネガフィルムが残っているならそれからスキャンしたほうが圧倒的に色の再現度がよいです。またフィルムを家庭用フィルムスキャナでデジタル化したものは、画質がプリントをスキャンしたのと同じくらいでした。やはり業務用のフィルムスキャナには勝てません。

反対にアルバムスキャンのよいところは整理したアルバムのページ全体もスキャンしてくれることです。旅行日程や切符や入場券が貼りつけてある場合、それらがそのままデジタルデータになるのはありがたいです。

AI 色補正は人物が別人になることがある

AI 色補正については色補正はいい感じで風景写真についてはほぼ問題ないのですが、人の顔が別人になってしまっているものが多々あり使えないなと思ってしまいました。特に指紋がつきにくいように表面に凹凸があるラスタープリント写真をスキャンしたものの人物が別人になっていることが多かったです。特に母親が日本人離れした顔立ちだったので、輪をかけて欧米人ぽく補正されてしまっていました。ボケをシャープにしない色補正だけしてくれるコースがあればいいのにと思いました。

こんな記事をまとめていますが、まだ写真の Exif タグに撮影日とキャプションを入れる作業が終わっていません。今年中には終わらせたいです。

節目写真館は頻繁にキャンペーンを行っているようなので、フィルム写真のデジタル化を考えている方は利用を検討してみるといいですよ。自分でスキャンするより絶対にキレイで楽にできあがります。

節目写真館

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