OS X Mavericks にアップグレードして Gutenprint for Mac OS X をインストールすれば、プリンタが使えるかテストするために、久しぶりに Canon PIXUS 9900i の電源を入れました。 USB で Mac mini に接続してみるも、何の反応もなし。本体を見てみると、オレンジの点滅が 5 回、そして緑が少し長く 1 回点滅をくり返していました。マニュアルを探すのが面倒だったので、 Canona のサイトからダウンロードして見てみると、オレンジ 5 回の点滅は「プリントヘッドが装着されていない / プリントヘッドの不良」のサインらしいです。
プリントヘッドを取り出してみました。機械といったら無水エタノールだろ、と思って、ティッシュに含ませプリントヘッド部分に当てるようにしてインクを溶かす感じにしてみました。それでもう一度プリンタ本体にセットしてみるも、オレンジランプが 5 回点滅……。
アルコール類で拭くとプラスチックが変形する可能性があるのでやめたほうがいいようです。
プリントヘッドを交換すれば問題は解決するみたいだけれど、 Canon はプリントヘッドの単体での販売をやめてしまっています。修理対応になるみたいだけれど、 Canon PIXUS 9900i はすでに修理対応期限をすぎています。探せば対応のプリントヘッドが売っているところがあるみたいだけれど、かなりの金額です。年賀状くらいしか印刷しないのにそんなにコストがかかることをしても仕方がないな、と。(実際今年の年賀状以来印刷を行っていなかったのでプリントヘッドが故障したのです。)なので現在のプリントヘッドを活かす方法を探ってみました。
目次
プリントヘッド故障の原因のほとんどはインクの詰まり
プリントヘッドの故障は主にインクが詰まっていることに原因があるみたいです。なので詰まったインクを溶かして取り出せればほとんどの場合直るみたいです。
調べていてわかったことは以下。
- インクは水溶性なので溶かすのは水で十分
- 水よりお湯の方が溶けやすい
- プリントヘッド洗浄液も市販されている
- EPSON より Canon 、染料系より顔料系の方が詰まりが治りにくい
- 注射器の本体(シリンジ)で圧力をかけるといい
- 薄めたマジックリンにつけて復活した人もいる(個人的にはやめたほうがいいと思います。)
一番安心なのはプリントヘッド洗浄液を使うことだけれど、たいそうなものが入っているような気がしなかったので成分をネットで調べてみました。
→インクジェットプリンタ 徒然日記:プリントヘッド洗浄液
上記サイトのによると成分は下記の模様。
主成分は、イオン生成水・ナノ分子界面活性剤・インク融解剤・浸透剤他となっていました。
イオン生成水とはイオン樹脂交換方で作られた精製水ですね。薬局で 100 円くらいで売っているやつです。あとは界面活性剤とキレート剤なんかが入っているのかしら。
ということでまずは水でやってみてからダメだったらプリントヘッド洗浄液を購入してみることにします。
プリントヘッドをまずは水に浸してみた
プリントヘッドを洗浄液している方はほとんど水道水で洗浄しているのだけれど、水道水には不純物が多いから精製水を使うことにしました。
適当な容器に 2 〜 3 mm ほど精製水を入れてそこにプリントヘッドを漬け込みます。くれぐれも基板に水がかからないように!
徐々にインクが溶け出してきます。次にスポイト(実際に使ったのはコマゴメピペット)でインクカートリッジとプリントヘッドの接点に精製水を落とします。上から水を染み込ませることでインクが押し出されます。
ここで詰まっていないところはジワジワとではあるけれど、水がなくなるのだけれど、インクが詰まっているところがいつまでたっても水滴のままです。たぶんこの水滴が染みこんでなくなったらプリントヘッドは復活するのでしょう。
うちの Canon PIXUS 9900i の詰まっていた色はグリーンでした。 Canon PIXUS 9900i は 8 色インクで、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック、フォトシアン、フォトマゼンダ、レッド、グリーンの 8 色です。プリントヘッドの洗浄記事を見ていると、ほとんどの方がブラックの詰まりが解消しなかったということなのですが、グリーンとは。
精製水が墨汁みたいな色になってしまったので、一度捨てて再度同じように漬け込み。徐々にグリーンが溶け出してきました。このまま 1 日くらい漬け込みました。スポイトで載せた水滴がすっとなくなったら詰まりがなくなったということなのでわかりやすいです。
顔料インクの詰まりはガンコ
乾かしてプリントヘッドを取付けましたが、相変わらずの 5 回点滅……。 Canon の顔料系が一番詰まりが取れにくいようなので、素直にプリントヘッド洗浄液を購入することにします。
→ JJs の日記:プリンタの洗浄はお湯か洗浄液か CANON pro9500 インクの詰まりを直す
上の記事を読んでみると、顔料系にはプリントヘッド洗浄液を使うのがいいみたいです。顔料系のインクも色素である顔料が界面活性剤で水に分散しているだけの状態だと思っていいたけれど、やはり水だけじゃダメみたいです。
それでもダメだった場合は針のない注射器(正しくは「シリンジ」というらしい)を購入して、注射器に水を入れて押したり引いたりすると詰まりが解消されるらしいです。トイレのスッポンみたな感じですね。
プリントヘッド洗浄液で洗浄してみました。
→プリントヘッドの洗浄【プリントヘッド洗浄液編】 Canon PIXUS 9900i