トイレのうず

最近アロマで虫除けにはまっています。青森ヒバ油、ハッカ油、シトロネラをブレンドして使うと蚊やダニ、アリ、ムカデなどに高い虫除け効果が期待できます。

きっかけは昆虫忌避スプレーのヒバウッド

きっかけはテレビショッピングで見かけたヒバウッドという忌避スプレーです。カナダ産のヒバから採ったオイルを元に作られたスプレーで吹きかけたら 3 か月虫が寄ってこないというものです。 3 回蒸留しており、透明で服につけても色がつかないです。

それで普段なら踏み止まるのですが、秋収穫のヒバのみを使って作っていて品切れしたら増産はできないという売り文句に乗せられて勢いで買ってしまいました。

昆虫忌避スプレー ヒバウッド

実際使ってみたところ、野外でバーベキューしても蚊に刺されなかったし、 6 月に生ゴミを入れている蓋つきのゴミ箱にヒバウッドをスプレーしたらそれからコバエが発生していません。かなりの効果があります。

しかしヒバウッドはいかんせんお値段が高い! 洋服は一度洗ったら効果が消えるので気軽にスプレーするには躊躇してしまします。そして肌には直接かけられません。

ヒバウッドの成分は以下のよう。

ヒバウッドの成分
  • ヒノキオイル
  • オリーブオイル
  • テルペン油
  • 除虫菊エキス

対象害虫は以下です。

チャタテムシ、トビムシ、チョウバエ、ノミバエ、クロバキノコバエ、 ユスリカ、タマバエ類、アブラムシ、クモ、蚊類、アブ類、アリ類など

虫除け効果のある青森ヒバ油

そんなときにはてなブックマーク経由で知ったのが青森ヒバ油です。

→りこぴんのココカラ上がる話♪:ムカデ対策はハッカ油よりヒバ油水が最強?スプレーの作り方と使い方

ヒバ油は青森ヒバから採れる精油(エッセシャルオイル)です。スプレーして虫除けにもなり、アロマオイルのように漂わせれば虫が寄ってこないようです。これは買わねばと思い、青森ヒバ油を購入しました。

青森ひば油 100 ml

10 ml のお試し用の方が香りも濃いようですが、気軽にたくさん使いたかったので 100 ml のものを購入しました。

これと夫が夏の風呂上がりに使っているハッカ油をブレンドして虫除けスプレーを作りました。ハッカ油にも虫が嫌う成分が入っているようです。

アルコール対応スプレー

スプレー容器は遮光性のものに入れた方がよいみたいですが、 100 円ショップで購入したエタノール OK のものを使用しています。スプレーの素材ですが、ハッカ油のリモネンがポリスチレンを溶かすので、ガラスかポリプロピレン、ポリエチレンのものを使用しなければなりません。

青森ヒバ油とハッカ油の虫除けスプレーの配合

虫除けスプレーの材料
虫除けスプレーの配合
無水エタノール 20 ml
ヒバ油 14 滴 (0.7 ml)
ハッカ油 6 滴 (0.3 ml)
精製水 80 ml
虫除けスプレーように混ぜたところ

精油の割合は 1 % 程度です。水に精油が溶けにくいので、無水エタノールに溶かしてそれを精製水で薄めます。一度無水エタノールの割合を 10 % でつくりましたが、精油が溶けきれていなかったので 20 ml に増量しました。また水道水だと含まれている塩素がハッカ油の有効成分を打ち消してしまうようなので精製水を使います。わたしは青森ヒバ油の香りが好きなので、青森ヒバ油ベースにしていますが、ハッカ油が好きな人はハッカ油の割合を増やしてもいいと思います。(写真にはありませんが、マスキングテープに用途と調合をメモしたものを貼っています。)

スプレーボトルに入れてラベルを貼る

このスプレーを外に出る前に肌が露出している部分と足の裏に吹きかけます。足の裏に吹きかける理由はヤブ蚊として一般的なヒトスジシマカは足の裏の常在菌が発生する匂いで発情し卵を産むために人を刺すので、発情させないために足の裏の常在菌をリセットします。

→ NHK ガッテン!:人類最凶の敵!「蚊」撃退大作戦!
→女性自身:「足消毒で蚊に刺されない」発見したスーパー高校生の現在

このスプレーが効くのは長くて 15 分くらいです。なので庭仕事をするときなどは手ぬぐいに青森ヒバ油とハッカ油の原液を数滴垂らして頭に巻いています。蚊が寄ってくるのが劇的に少なくなりますが、白と黒のシマシマの脚を持つヤブ蚊は数匹寄ってきてしまいます。それでも庭仕事を 3 時間して刺されるのが 3 か所程度なのでかなり効果はあります。

青森ヒバに含まれる成分

ヒバはヒノキ科ヒノキ亜科でアスナロ属アスナロという一属一種の日本特産樹種で南方系と北方系があります。南方系のアスナロ(学名: Thujopsis dolabrata SIEBOLD et ZUCCARINI )と区別するために、アスナロの変種とされている北海道から栃木県の日光付近に分布している北方系がヒノキアスナロ(学名: Thujopsis dolabrata SIEBOLD et ZUCCARINI var.hondai MAKINO )と呼ばれています。 8 割が青森県に自生し、特に青森県内で産出される木材を青森ヒバと呼んでいます。

→青森県木材協同組合:青森ヒバの名称
→東北森林管理局:青森ひば

ツヨプセン:昆虫忌避作用

青森ヒバに約 50 % 含まれるセスキテルペン類のツヨプセンという芳香成分がノミ、ダニ、蚊に効果的です。青森ヒバで家を作ると 3 年は蚊やダニを寄せつけないようです。またモノテルペンアルコール類のシトロネロール (1 % 弱 ) による昆虫忌避作用と微量のトリメチルナフタレンによる殺虫性・殺蟻性もあります。

→株式会社マルホン:木材に含有される VOC

ヒノキチオール:殺菌・抗菌力

青森ヒバの一番の特徴はヒノキチオール(β - ツヤプリシン)という成分が入っていることです。ヒノキチオールは化学的に非常に特異な 7 環構造をしたフェノール系の物質で、殺菌力や抗菌力や皮膚の傷の収斂作用や細胞の増強作用があります。ヒノキチオールを含む主な樹木は日本では青森ヒバ、エゾヒバ、ネズコの 3 種類で、台湾のタイワンヒノキ(学名: Chamaecyparis obtusa var. formosana )、北米のウェスタンレッドシダー(ベイスギ、学名: Thuja plicata )にも含まれています。青森ヒバ油に多く含まれており、その濃度は 1 〜 2 % です。

ヒノキチオールには催奇性があります。その発生の度合いは経口投与のラットで ED1 値 (1 % 奇形誘発量 ) は 190 mg/kg だそうです。単純に人間に当てはめると体重 50 kg の人にヒノキチオール 9.5 kg を経口投与したことになります。常識から外れた量なので通常の使用では問題ないと思われますが、気になる人は使用を控えた方がよいでしょう。

→食品衛生学会第 75 回学術講演会 演要旨集 (1998)天然添加物ヒノキチオールの催奇性について

青森ヒバのあらましと間違いやすい精油

エッセンシャルオイルでは北方系も南方系も学名が Thujopsis dolabrata と記載されているので、ただヒバ油と書かれているものは南方型のアスナロの可能性もあり、ヒノキチオールが含まれていないので、殺菌効果を期待する場合は必ず「青森」と書かれたものか成分表を確認して購入しましょう。

またヒノキチオールという名前からヒノキ(学名: Chamaecyparis obtusa )にも含まれていそうですが、ヒノキの精油にはヒノキチオールはほんのわずかにしか含まれていません。(ヒノキには α - ピネンという芳香成分が含まれており防ダニ効果、リラックス効果があります。)

ウェスタンレッドシダーと間違いやすい精油

ヒノキチオールを含むウェスタンレッドシダー(学名: Thuja plicata )のことを日本では単にレッドシダーということもあります。

無印良品レッドシダーブロック

無印良品にレッドシダーを使ったレッドシダーブロックという商品があります。洋服ダンスに入れて防虫、消臭効果を期待しているようです。

しかしレッドシダーとして売られている精油にも学名が Juniperus virginiana ものものあり、これはシダーウッド・バージニアンであり、ウェスタンレッドシダーではないので注意が必要です。シダーウッド・バージニアンはツヨプセンを含むので防虫効果はありますが、ヒノキチオールは含まれていません。

また単にシダーウッド、シダーという場合はシダーウッド・アトラス(シダー・ホワイト、学名: Cedrus atlantica )を差します。これはマツ科の植物で、こちらにはツヨプセンやヒノキチオールは含まれていません。香りもまったりと甘い感じだそうです。薫香として利用されているので中国や東南アジアの寺院で嗅ぐ香りがします。

ハッカ油の虫除け効果を成分から考察

ハッカ油 20 ml

ハッカ油が虫除けに効果があるといろいろなサイトに書かれていますが、和精油が載っている本を読んでもハッカ油に虫除け効果があると書かれているものを見つけられませんでした。夫が風呂あがりにハッカ油を使い始めてからダニに刺されなくなったし、ゴキブリ、ムカデにも風呂場で遭遇することがなくなったので効いているようだ、といっているので調べてみました。

L ‐メントール、 L- メントン、α - ピネン

北見ハッカ通商のページによると、ハッカの主成分である L ‐メントールは和薄荷には 65 ~ 85 % の割合で含まれており、これはモノテルペンアルコール類でハエが苦手な匂いだそうです。 0.5 ~ 2 % の割合で含まれているケトン類の α - ピネンは芳香成分の 1 つで防ダニ効果が期待できます。 18 ~ 31 % の割合で含まれている L- メントンもケトン類でゴキブリが嫌う匂いです。

→北見ハッカ通商:ハッカ成分
→ファーネットマガジン:第 14 回 虫よけ対策アロマ
→ Energy Rose の日々: Energy Rose の日々
→「いい匂い」のする方へ:精油で作る虫避け “精油の特質を知り、より自分仕様に”
→植物性サプリメントの科学: 1,8-cineole シネオールは、モノテルペン環状エーテルでオキサイドではない

なお L- メントンや α - ピネンのケトン類は高頻度または多量に使用した場合、麻痺、てんかん、流産を誘導する場合があるので注意が必要です。

L- リモネン

またハッカ油には L- リモネンが 1 ~ 5 % 含まれています。リモネンがダニやツツガムシやゴキブリに対して忌避効果があるという論文が発表されています。

→ AgriKnowledge :柑橘精油類のチャバネゴキブリ、ワモンゴキブリおよびクロゴキブリに対する忌避活性
→日本衛生動物学会全国大会抄録集:数種の植物精油のダニ類に対する効果

しかしこれらはレモンなどに入っている成分を使っているので、光学異性体の d- リモネンのことを指していると思われます。 L- リモネンにも似たような作用があるかの研究は見つけられませんでした。しかもモノテルペン類であるリモネンは揮発性が高く酸化しやすいので効果が長続きしません。

1,8- シネオール

ハッカ油には環状エーテルの 1,8- シネオールが 1 ~ 2 % 含まれており、これを蚊が嫌うそうです。エーテル類は揮発性が高いので、蚊に対してはあまり効果が続かないのかもしれません。スプレーの効果が 15 分くらいしか持続しないのにはこのあたりが関係しているかもしれません。(アロマテラピーでは 1,8- シネオールをオキサイド類と分類していますが、正しくは環状エーテルです。)

しかし 1,8- シネオールの蚊に対する効果にはかなり疑問があります。 1,8- シネオールはバジルにも含まれていますが、バジルの手入れをしているときに普通にヤブ蚊が寄ってくるし、バジルに止まるのです。本当に 1,8- シネオール は蚊が嫌う成分なのでしょうか。バジルをすりつぶしたときに発生する匂いが 1,8- シネオール だとすると、植物のままでは効果がないし、前述の通りすぐに揮発して酸化してしまうのであまり効果がないということなのでしょうか。

蚊が嫌がるシトロネラールを含むシトロネラを追加

青森ヒバ油とハッカ油のスプレーでだいぶ蚊に刺されることが少なくなりましたが、数が少ないとはいえやっぱりヤブ蚊に刺されるとかゆい! なのでさらなる効果を狙って調べたところ、シトロネラと呼ばれる植物に含まれるアルデヒド類のシトロネラールという成分を蚊が嫌うようなので購入してみました。

シトロネラ 10 ml

レモンに似た爽やかな香りとのことですが、どこかの草むらで嗅いだことのある匂いです。シトロネラはイネ科の植物なので、ファースト・インプレッションは遠からずといったところでしょうか。

シトロネラの成分にはモノテルペンアルコール類のゲラニオール( 15 ~ 25% )、シトロネロール( 5 ~ 15% )、アルデヒド類のシトロネラール( 5 ~ 30% )が含まれています。どの成分も虫除けに効果があるといわれていますが、体感ではシトロネラールが一番効果があります。

個人的にあまり好きな匂いではないのですが、ヒバ油とハッカ油に加えてシトロネラを手ぬぐいに垂らしたものを頭に巻いて垣根を切ったところ 3 時間くらいは全く蚊に刺されませんでした。シトロネラはすごいです。青森ヒバ油とハッカ油の効果も相まってダニやブヨなどほかの虫もよってきません。

以下のサイトによるとシトロネラは 2 時間しか効果がないようです。ハッカ油よりは効果が長いですが割りとすぐに揮発してしまうのですね。 3 時間くらい刺されなかったという体感ともほぼ一致します。

Citronella-based repellents only protect from host-seeking mosquitoes for about two hours although formulation of the repellent is very important.

→ PMC : Plant-based insect repellents: a review of their efficacy, development and testing

シトロネラールを多く含むレモンユーカリ

シトロネラの香りがあまり好きではないので、同じくシトロネラールを多く含むレモンユーカリ(ユーカリ・シトリオドラ、学名: Eucalyptus Citriodora )の精油を買ってみました。

レモンユーカリ 10 ml

こちらの方がシトロネラよりわたしには馴染みやすいです。しかしシトロネラールの割合が 65 ~ 75 % と多いため皮膚刺激に注意です。わたしは使った次の日に親指の皮が剥けました。知らず知らずのうちに指についてしまったのでしょう。またモノテルペンアルコール類のシトロネロールも 5 ~ 15 % 含まれています。

ユーカリ・シトリオドラ以外のユーカリにはシトロネラールは含まれていないので、虫除けの効果を求めるときは注意が必要です。

レモングラスは効かない

虫除けアロマといえばレモングラスだそうですが、これは蚊に効果がないようです。

以下は蚊とレモングラスを同じビンにいれて観察したけれど 4 日経っても元気だったというブログです。

→蚊ってにしやがれ!:レモングラスに蚊除け効果に疑問?じゃあ検証・実験してみる!ハーブ香草で害虫ヤブ蚊・ヒトスジシマカを倒せるか? 

以下のブログはアマゾンを訪れたときにレモングラスで対策をしたけれど刺されまくった、という話です。

→「豊かである自分達が失った大切なもの」パドマ・サーラ:レモングラスは蚊に効かない?! 

この方は以下のように述べています。

「シトロネラール」はレモングラスの「シトラール」と名前が似ていることから、いつの間にか蚊よけにはレモングラスということになったとか。

これが本当だったらアロマの世界ってかなり適当じゃないですか。

リードディフューザーで家に入る蚊をブロック

野外での虫除けだけでなく、家の蚊もどうにかしたいと思っており、家に香りを広がらせるディフューザーなるもの使ってみることにしました。その中でも気軽そうなのがリードディフューザーというものです。精油をエタノールで薄めたものを入れた容器に、ラタン(籐)などの軽くてまっすぐな木の棒を差すことで、木が溶液を毛細管現象で吸い上げエタノールが蒸発するときに一緒に精油も空気中に漂うようです。

ダイソーなどの 100 円ショップにリードディフューザーのセットが売っているので、中身を捨ててその容器とスティックだけ使うのが安上がりなようです。( 100 円ショップのアロマは合成香料が入っています。)しかしなんとかうちにあるのもで代用できないかと考えて思いついたのが、アジサイの木化した枯れ枝です。これ軽くてスカスカでよく水分を吸い取りそうです。そして形状が比較的まっすぐです。竹串も使いましたが液の吸い取りがあまりよくなくて使うのをやめました。

アジサイの枯れ枝のリードディフューザー

薬の空き瓶にこんなふうにアジサイの枯れ枝を差しました。再利用でコストは精油とエタノールの分だけです。見かけはあれですがこんな感じでもリードディフューザーとして十分使えています。

虫除けリードディフューザー用のブレンド

虫除け芳香剤の材料

リードディフューザーの液は試行錯誤の結果以下のように調合しました。精油の割合は 10 % 程度です。

虫除けリードディフューザーの配合
無水エタノール 20 ml
消毒用エタノール 70 ml
精油 10 ml



青森ヒバ油 120 滴 (6 ml) ベースノート
ハッカ油 25 滴 (1.25 ml) ミドルノート
ティーツリー 30 滴 (1.5 ml) ミドルノート
ゼラニウム 10 滴 (0.5 ml) ミドルノート
シトロネラ 15 滴 (0.75 ml) トップノート

香りが飛びすぎる場合はグリセリンを入れるとよいようです。アジサイの枯れ枝を利用したディフューザーの場合はグリセリンなしで大丈夫です。

香りを整えるためティーツリーとゼラニウム追加

ティーツリー 10 ml

シトロネラをほんの少し入れただけでヒバ油のさわかやな香りが打ち消されてしまいます。シトロネラの香りがきついので、去年インドの空港で買ったティーツリーを混ぜてみました。シトロネラのツンとくる匂いがティーツリーで抑えられます。ティーツリー(学名: Melaleuca alternifolia )にも虫除け効果があると書かれているサイトがありますが、虫の嫌うといわれている成分の 1,8- シネオールが 0 〜 5 % と含まれていない場合もあるので効果はあまり期待できません。しかも前述のとおり 1,8- シネオールの虫除け効果には疑問があります。しかしティーツリーのテルピネン -4- オールは炎症止めとしての効果が知られているので刺されたあとには有効です。

インドで購入したティーツリーの精油は 300 ルピー(約 520 円) だったのにも関わらず、かなりよいものだったらしく、最初に薫る(トップノートの)若くさわやかな香りがとてもよいです。日本ではそのような精油にめぐりあえていません。生活の木のオーガニックのものが近かったですが、さわやかさの強さがインドのものに比べると足りません。

ゼラニウム 10 ml

同じくインドで購入したゼラニウムも入れてみましたが、これはなくてもいいかもしれません。ゼラニウム(学名: Pelargonium graveolens )にはモノテルペンアルコール類のシトロネロール (24 〜 28 %) やゲラニオール (15 〜 18 %) という成分が含まれており、これに虫除け効果があるといわれていますが、蚊に対する効果はシトロネラールより薄いです。実際にゼラニウムは効かないといっている人もいます。

→自然とつながる暮らし方。京都で晴耕雨読。あかざえり:【天然虫除けスプレー作り方】

しかもどうもゼラニウムの成分のゲラニオールやネラール、ゲラニアールにハチが引き寄せられるようです。蚊も嫌だけれどハチも嫌です。

→男がアロマで何が悪い!?:蜂を引き寄せてしまう精油 

ちなみに精油にはノートと呼ばれる香りの揮発性の目安があります。トップノート、ミドルノート、ベースノートの順番で香りを感じやすいです。調合するときはベースノートからブレンドするのがよいようです。

自己責任で消毒用エタノールで作ってみた

消毒用エタノールと無水エタノール

はじめは無水エタノールのみで作っていたのですが、コストパフォーマンスが悪いので、自己責任で一部消毒用エタノールを一部使っています。精油は水に溶けにくいので無水エタノールに精油を入れてかき混ぜて溶かしてから消毒用エタノールで薄めています。

無水エタノールと消毒用エタノールの違いはエタノールの濃度で、無水エタノールは 99.5 vol %、消毒用エタノールは 76.9 ~ 81.4 vol % です。またエタノールはお酒の主成分なので酒税がかかりますが、それを回避するためにイソプロパノールを添加することで飲料できなくしているものも外部医薬品として「消毒用エタノール IP 」や「消毒用エタノール MIX 」などどいう商品名で販売されています。イソプロパノールはイソプロピルアルコールとも呼ばれています。

→職場のあんぜんサイト:化学物質:イソプロピルアルコール

上記サイトによるとイソプロパノールは芳香化粧品にも使われるようなので、消毒用エタノールに添加されているのはごく少量なのでそんなに害はないと思いますが気になる人は、消毒用エタノール MIX や 消毒用エタノール IP と書かれた品物はディフューザーには使わない方がよいと思います。添加物の入っていない消毒用エタノールか無水エタノールを買いましょう。

アジサイのドライフラワーを使ったリードディフューザー

アジサイの枯れ枝を使ったリードディフューザーはさすがにインテリア的にどうかと思ったので、一番人の出入りが多い玄関に置いてもそれなりの見かけになるように、アジサイのドライフラワーを花瓶に差してリードディフューザーの代わりにしてみました。アジサイのドライフラワーは 7 月初めに作ったものです。

アジサイのドライフラワーのリードディフューザー

花瓶はニトリでストーンウェアのものを調達しました。こんな感じでインテリアとしてもそこそこで、かつ蚊を寄せつけない玄関になりました。

ヒバ油・ハッカ油・シトロネラで虫よけの効果は絶大

このアジサイのドライフラワーのリードディフューザーを玄関に置いて 3 週間程経ちますが、蚊が入ってきたのは 2 回だけです。 2 匹とも奥には入らずすぐに仕留めることができました。玄関からの出入り時に人について一緒に入ってくる蚊がいなくなったので家の中で蚊に刺されることがなくなりました。あまりによかったので、義父母の家用にも作ったのですが、義母も蚊が家に入ってこなくなったといっていました。 3 週間を過ぎた頃、蚊が 1 匹迷い込んできました。リードディフューザーの液をめんどくさいので 200 ml を一度に作ったのですが、たぶんシトロネラのシトロネラールが揮発しきって効果が弱くなってしまったのでしょう。なので同じシトロネラールを多く含むユーカリレモン(ユーカリ・シトリオドラ)の精油を 1 滴足しました。

また同じものをキッチンと座敷にも置いているからか、雨が降る前にムカデが上がってくることがなくなりました。

リードディフューザーのそばで死ぬアリ

そしてダイニングキッチンに置いているリードディフューザーの近くでアリが大量に死んでいました。これは青森ヒバ油の殺蟻効果なのでしょう。

なんだか虫除けを入り口にアロマテラピーにはまりそうです。

参考になった本の紹介

アロマテラピー(アロマセラピー)の本はたくさんありますが、以下の本がとても参考になったので紹介します。

あたらしい アロマテラピー事典

和精油がたくさんのっています。青森ヒバの項目があったので購入しました。

アロマセラピーパーフェクト BOOK

精油のもとである植物を大事にしている著者の姿勢がすばらしいです。著者本人が撮影した植物の写真がたくさん掲載されています。また精油の成分の割合も書かれていて、ふわっと書かれた本が多い中とても参考になります。

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コメント (9)

  • 京都のおおた

    はじめまして。確実に効くペットの虫よけを手作りしようと思って偶然たどり着きました。
    精油のデータと使用体験結果などを非常に良くまとめられていて、知りたいポイント以上の事を学ばせてもらいました。うん十年ネットを利用していますが、こんなに良くまとめられた質の良い情報を提供して下さるサイトは見たことがないというほど。思わず感動して書き込みさせて戴きました。
    スティックタイプのディフューザーは気休め程度と思っていましたが、工夫次第でしっかり効くのですね。
    紫陽花の茎というのが素敵です。うちにもあるのでやってみようと思います。
    本当にありがとうございます!!

  • あさこん

    ◇京都のおおたさん◇
    コメントありがとうございます。
    やるからには効くものをと思いいろいろ調べてみました。
    調べた内容を忘れてしまうので、まとめてみたのですが、
    お役に立てたようでうれしいです。
    スティックタイプのディフューザーも溶液の作り方次第で効きますよ。
    今年はまだ玄関に虫除けアロマを設置できていなくて、
    蚊が侵入してきてうっとうしいです。早く作らなければ。
    アジサイはちょうど時期なので挑戦してみるといいですよ。

  • へらすぞきんきん

    ひば油のディフューザー散布で調合を探していて辿り着きました。
    前の方もおっしゃっていますが、ここまできちんと成分と効果を考えてブレンドされているのは凄いです。
    多少甘めになってしまいますが、ゼラニウムの代用でイランイランもひばには合うようです。
    これからの季節、カビ対策でアロマの出番が多いのでトライしてみますね。
    ありがとうございました。

  • あさこん

    ◇へらすぞきんきんさん◇
    コメントありがとうございます。
    イランイランもヒバ油に合うのですね。
    手に入れたら試してみます。

  • yoko0121

    こんにちは。はじめまして。

    私は数年前に関西圏に転居してきて、たくさんの虫類に遭遇することになりました。もともと苦手なんです。こちらのサイトにたどりつき、大変お世話になつています。
    さて、今年!コロナの影響でアルコール関係が高騰してるし、手に入りにくくなっています。虫除けスプレーとデュフューザーもアルコールを使用しますが、どのように対応されていますか?

  • あさこん

    ◇ yoko0121 さん◇
    コメントありがとうございます!
    幸い無水アルコールはまだストックがあるのでスプレーはそれで作ろうと思っています。
    たくさんアルコールが必要なディフューザー用のは消毒用アルコールが運良く手に入れることができたのでそれを使うつもりです。
    手に入らなかったらアルコール濃度 80% 程度の飲料用のアルコールを代わりに使おうと思っていました。
    香りは変わるかもしれませんが。
    それも手に入らなかったらディフューザーは諦めアロマストーンを購入しアルコールなしでアロマオイルのみを調合したのものを 1 日 1 回程度垂らそうと思っていました。
    アルコール、手に入るといいですね。

  • yoko0121

    こんにちは。先日はコメントへの返信ありがとうございました❗️
    改めて質問させてください❗️
    デュフューザーについてです。消毒用アルコールを精製水でハーフ割などの対応はどう思われますか?アルコールの揮発性が失われてしまうでしょうか?失われるということは香りが飛ばなくなり虫除けの効果が失われるでしようか。

  • yoko0121

    こんにちは❗️コメントへの返信、ありがとうございました。

    デュフューザーについて改めて質問させてください。
    消毒用アルコールをレシピどおりでなく精製水とハーフ割などの対応は可能と思われますか❓もしかして、アルコールの揮発性が失われるでしょうか❓そうなると香りがたたなくなり虫除け効果が落ちるでしょうか❓あと、精製水を使用することで使用期間が短くなったりさるでしょうか❓

  • あさこん

    ◇ yoko0121 さん◇
    コメントありがとうございます。
    消毒用エタノールを精製水で割るのはやめたほうがよいと思いますよ。
    消毒用エタノールのエタノールの濃度は 80% 程度なのでそれをさらに半分精製水にすると濃度は 40% 程度になります。
    水よりもエタノールの方が早く気化するので、半分くらいでエタノールがなくなって水とアロマオイルが残りますが、水はそんなに気化しないので効果が下がると思います。
    そもそも水にアロマオイルは溶けないので水が気化しても匂いは広がらないかと思います。
    無水エタノールか消毒用エタノールが手に入るといいですね。

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