夏の酷暑から 1 階和室で過ごすことが多くなり、秋になって Fire TV を購入して 1 階和室のテレビにつなぎました。
→ Fire TV をネットワークメディアプレイヤーとして使うために買った
それから Amazon プライム会員となり、プライム・ビデオを Fire TV で見るようになりました。そして寒くなってきたのでコタツを出したので、すっかりリビングが 2 階から 1 階和室に移動してしまいました。
1 階和室で過ごすようになって気になるのは録画機として動いている ML115 の音です。普段はスタンバイになっており、録画する時だけ起動しているのですが、それでも充分うるさいです。特に寒くなってから窓を閉めるようになると今まで外の騒音で気にならなかった音が耳につきます。そこで本当に今さらなのですが、 ML115 の静音化に取り組むことにしました。
ML115 (G1) は 2007 年から 2008 年頃に販売された格安サーバーで、パーツを購入して自作するより安くすむので、ディスクトップ機として使う用途で多く購入された機器です。わたしも 2008 年 4 月に 14,000 円で購入しているようです。
→ ML115 到着!
8 年前の機種を今更改造するのもどうかと思いますが、特に買い換える理由も見つからないので、とりあえず静音化してみることにしました。
目次
ML115 がうるさいのはファンが原因
格安だけれどサーバー機として売られていた機種なので、熱対策としてエアーフローを考えて爆音のファンが回っています。 ML115 に取りつけられているファンは全部で 3 つです。ケースファン、 CPU ファン、電源ユニットファン。この中で一番うるさいのがケースファンだそうです。いろいろ検索していると、ケースファンを取り替えると今度は CPU ファンの音が気になると書かれていたので、ケースファンと CPU ファンを取り替えることにしました。
→ wiki@nothing : hp 鯖 -ProLiant-ML115( 格安 Server) : FAN
→ wiki@nothing : hp 鯖 -ProLiant-ML115( 格安 Server) :騒音&冷却対策
上記の wiki によると、ケースファンが 92 mm 、 CPU ファンが 80 mm のものと交換できるようです。( CPU ファンは取りつけネジ位置が 8 cm で、ファンの径は 9 cm という特殊なものなので、 8 cm のファンに取り替えると吸い出しの面積が減少します。)
サーバー機とあって回転数の下限に制限があるようです。ケースファンは 1500 rpm 以下で BIOS がエラーを出して止まり( BIOS の設定でエラー回避できる)、 CPU ファンは 1000 rpm 以下だと起動できず、また PWM の場合は回転が落ちるとエラー表示で 15 秒後に電源が落ちるらしいです。デフォルトのファンは以下のとおり。
リアケースファン | CPU ファン | |
規格 | 9 cm 4 ピン PWM | 8 cm 4 ピン PWM |
型番 | Delta AFC0912DF | Delta AFB0912VH |
サイズ | 92 × 92 × 32 mm | 95 × 95 × 25.4 mm |
回転数 | 2000 〜 5200 rpm | 3800 rpm |
ノイズレベル | 42 dbA (4200rpm 時 ) ※ | 45.0 dBA |
最大風量 | 91.7 CFM ※ | 67.8 CFM |
消費電力 | 1.43 A | 0.60 A |
※データシートが見つからなかったので中古販売のサイトからのデータなので正確かどうかは定かではないが、参考値として掲載。
交換用のファンの検討
で、 wiki に載っている動作報告があるケースファンを片っ端から検索してみるも、現在も購入できるのは 1 つだけ。 CPU ファンに至ってはゼロでした。これは仕様をよく見て動きそうなのを一か八かで購入するしかないですね。それで Amazon で購入可能なファンを見繕いました。
ケースファンはまとめサイトに乗っていた鎌風の風 PWM 92mm DFS922512M-PWM をチョイス。回転数の最小値が 300 rpm で低すぎるのがちょっと気になりますが、ブログなどに換装した実績もあるようなのでこれにしました。
→元 RX-7 乗りの適当な日々: HP ProLiant ML115 のケースファン交換 ( 騒音対策 )+ α
CPU ファンは 80 mm で 1000 rpm 以上の静音ファンがなかなか見つかりません。結局 GELID Silent8 PWM を購入しました。 GELID Silent8 PWM の最低回転数は 900 rpm ですが、 ML115 では 1000 rpm 以下だと強制終了するようなので、それ以下にならないことを願うしかなさそうですね。
GELID Silent8 PWM を購入しようと Amazon のレビューを読んでいると、なんと ML115 G1 の CPU ファンとして使ったとの報告を見つけました。
→ Amazon : HP ML115G1 の CPU ファンとして購入
ケースファン | CPU ファン | |
型番 | DFS922512M-PWM | GELID Silent8 PWM |
サイズ | 92 × 92 × 25 mm | 80 × 80 × 25 mm |
回転数 | 300 ~ 2500 rpm ± 10% | 900 ~ 2000 rpm ± 10% |
ノイズレベル | 7.2 ~ 31.07dBA | 10.0 ~ 21.5dBA |
風量 | 6.7 ~ 55.55 CFM | 最大 27.0 CFM |
消費電力 | 0.18A | 0.13A |
とういうことで、鎌風の風 PWM 92mm と GELID Silent8 PWM の 2 つを Amazon で注文しました。
ファンの取り換え
注文したパーツが届いたので ML115 に取りつけることにしました。
ML115 の側面カバーを開けたところ。あまりホコリが溜まっていなくて一安心です。
ケースファンは鎌風の風 PWM を GELID Silent8 PWM に付属していたラバーマウントで取り付けました。これを使うとファンの振動がケースに伝わるのを防げるらしく、より静音化につながるらしいです。取り付けはラジオペンチで引っ張るだけです。結構な力がいりますがゴムはちぎれません。またファンは給気と排気があるので取りつける方向を間違えないように。側面の矢印の方向が外側にくるように取りつけました。
電源コネクタには加工が必要でニッパーで出っ張りをカットしました。これはケースファンのマザーボードの 4 pin コネクタが特殊な形をしているためです。
CPU ファンの交換はファンガードを外し、細めのプラスドライバーでファン本体ネジを緩め取り外しました。取り付ける時にネジがうまく入らず試行錯誤しました。 CPU ファンの取りつけ方向は給気、排気のどちら側でもよいようです。 ML115 はデフォルトで排気方向にファンが取りつけられていたので、換装後も排気方向にしました。
こんな感じで交換できました。ケースファンはデフォルトのものより薄くなったのですっきりしました。(配線の処理がうまくないのは見逃してください。)
ファン換装後起動して動作確認
取り付けて起動してみました。最初の起動では問題なく動きましたが、 BIOS で回転状況を確認しようとして再起動させると、エラーを吐きました。
これはコンセントを差した初回は全力でファンを回すから、ケースファンの 1500 rpm という下限に引っかからなかったけれど、再起動時には回転数が足りず BIOS がエラーを吐いたということなのでしょう。やはり鎌風の風 PWM では最低の回転数が足りなかったようです。
そして BIOS にて確認すると、 N/A と表示されケースファンが認識されていません。ケースファンは一応回ってはいるけれど風がかなり弱いです。
まとめサイトをよく読んでみると、コメント欄に鎌風の風 PWM は BIOS で認識されないとのコメントが……。読んだはずなのに意味を理解していなかったのですね。
とりあえずケースファンはデフォルトのものに戻しました。
交換用ケースファンの再検討
しかし問題は一番うるさいケースファンがうまく動かなかったことです。なのでもう一度ファンを選び直しです。 CPU ファンに利用した GELID Silent8 PWM の 92 mm 版の GELID Silent9 PWM が最低回転数が 900 rpm なのでつきそうです。でも BIOS に認識されないかもしれないので、 GELID Silent8 PWM のコネクタを加工して、ケースファンとケーブルを挿す位置を入れ替えて起動してみました。するとうまく起動し BIOS にも認識されたので GELID Silent9 PWM を購入することにしました。 Amazon ではマーケットプレイスでしか売ってなかったので、楽天のソフマップに注文しました。(今調べたら Amazon の在庫が復活していました。送料分高くついてしまった……。)
ケースファン | |
型番 | GELID Silent9 PWM |
サイズ | 92 × 92 × 25 mm |
回転数 | 900 ~ 2000 rpm ± 10% |
ノイズレベル | 11.0 ~ 23.5 dBA |
最大風量 | 37.89 CFM |
消費電力 | 0.18 A |
チップセットファンも取りつけることにした
またさらに調べているとケースファンを交換するとエアーフローが悪くなり、チップセットが熱くなりすぎてマザーボードが死ぬ可能性が高くなるようです。チップセットはヒートシンクだけで冷却しているので、ケースファンを静音のものと取り替えると風量が足りなくなり十分に冷えないようです。そこでヒートシンクを大きくするかファンを取りつけるかするとよいようです。
ML115 ではヒートシンクを取り替えるのにマザーボードを取り外さなければならないので、簡単に取りつけられるファンを選択することにします。静音化のためにファンを交換したのにファンをもう 1 つ増やすのは本末顛倒な気がするのですが、今購入できるファンの中で一番静かな AinexOmega Typhoon 40mm CFZ-4010LA を選びました。
チップセットファン | |
型番 | CFZ-4010LA |
サイズ | 40 × 40 × 10 mm |
回転数 | 3300 ± 10% rpm |
最大風量 | 4.02 CFM |
ノイズレベル | 10.3 dBA |
消費電力 | 1.20 W |
ノイズレベルは 10.3 db(A) なのでかなり静かです。風量は弱いですが風がヒートシンクに当たっていることが大事なようです。本体に取りつける金具やネジはないので、下記のサイトを参考に目玉クリップで取りつけたいと思います。
→ Time piece : ML115 G5 グラボ交換とファン増設。
どちらのファンも在庫切れで取り寄せになるようなので届いたら交換してみます。
注文したファンが届いたので取りつけてみました。
→ ML115 のファン交換とチップセット温度(と消費電力)