SIM が無事に取り出せたので、 BIC SIM で契約した IIJmio の SMS ありと SMS なしの SIM で、アンロックアダプタ GPP (下駄)使用下での動作の違いを検証してみました。
→ SoftBank iPhone 4s のために BIC SIM を購入した
→ iPhone 4s で下駄を履かせた nanoSIM が抜けない時の対処法
以下の GPP 使用下での 3 つの場合についてです。
[A] SMS ありの SIM (キャリア自動 ON )
[B] SMS なしの SIM (キャリア自動 ON )
[C] SMS なしの SIM (キャリア自動 OFF でデータローミング ON )
使用したアンロックアダプタ GPP (下駄)は下記のものです。
目次
GPP を使った時の初回の電波のつかみ具合
GPP を使って初回の電波のつかみ具合を検証したところ、圧倒的に SMS ありの [A] が速かったです。[A] の SMS ありは 10 秒で電波を掴みますが、[B] の SMS なしは検索中を 1 分 30 秒以上続けてようやく電波をつかみました。なかなか検索中が終わらない場合、キャリアを手動で設定する([C])ように推奨されているのですが、そうするとデータローミングを ON にしないと通信できません。[C] のこの手動のキャリア選択の場合も検索に 1 分 20 秒程度時間がかかります。
[A] 9 秒
[B] 1 分 33 秒
[C] 1 分 20 秒(キャリア自動を「オフ」後)
GPP 使用時の圏外(機内モード)からの復帰
圏外からの復帰は [A] の SMS ありのと [C]の キャリア手動の SMS なしのが 1 秒未満の速さで電波をつかみました。[B] のキャリアを自動選択にした SMS なしのものは、圏外から復帰後、再度検索中になり 1 分 25 秒の時間がかかりました。
[A] 1 秒未満
[B] 1 分 25 秒
[C] 1 秒未満
GPP 使用下での SMS ありなしでのバッテリの持ちについて
待ち受け状態
一度 SIM を抜いて設定し直したものを Wi-Fi を切り、 3G のみで 3 時間放置してみました。結果は [A] SMS ありと [C] SMS なしのもので両方ともバッテリ残量は 100% と結果はかわりませんでした。 GPP を使用した場合、待ち受けでのバッテリの消費量はほとんど変わらないようです。
動作状態で 8 時間放置
[A] SMS ありと [C] SMS なしのものを動作状態で 8 時間放置し、バッテリの残量を調べてみました。[B] については実用的ではないので検証を見送りました。
条件は以下のとおり。
- 睡眠状態を記録し目覚ましを鳴らしてくれる Sleep Time+ というアプリを起動
- 設定アプリとデータ通信の記録アプリである DataWiz を裏で起動させた
- 100% に充電してから 8 時間程度放置
睡眠時間 : 睡眠サイクルスマートアラームクロック、高品質監視分析 , 静かなスリープ
カテゴリ : ヘルスケア/フィットネス
価格 : 無料
SMS | 電池残量 | 放置時間 | 3G | Wi-Fi | クーポン | 日付 |
あり [A] | 72% | 8:05 | ◯ | ◯ | OFF | 12/1 |
電源 OFF | 8:45 | ◯ | ◯ | ON | 12/4 | |
9% | 8:42 | ◯ | ◯ | ON | 12/6 | |
71% | 8:30 | ◯ | ◯ | ON | 12/7 | |
電源 OFF | 7:43 | ◯ | ◯ | ON | 1/20 | |
9% | 8:18 | ◯ | × | ON | 12/13 | |
65% | 7:49 | ◯ | × | ON | 1/12 | |
28% | 8:15 | ◯ | × | OFF | 12/2 | |
なし [C] | 41% | 8:21 | ◯ | ◯ | OFF | 11/25 |
13% | 7:59 | ◯ | ◯ | ON | 11/29 | |
68% | 7:58 | ◯ | ◯ | ON | 11/30 | |
8% | 8:07 | ◯ | × | OFF | 11/26 | |
23% | 7:52 | ◯ | × | ON | 11/27 | |
27% | 8:54 | ◯ | × | OFF | 11/28 | |
機内モード | 67% | 8:15 | × | ◯ | ― | 12/5 |
61% | 8:43 | × | ◯ | ― | 1/19 |
結果、[A] SMS ありと [C] SMS なしのものではバッテリの減り方にそれほど違いはありませんでした。しかし [A] の SMS ありを使用した場合、起きた時には電池がなくなり電源が落ちていたことが何回かありました。また比較のために行った Wi-Fi のみで通信した場合より、[A] SMS ありと [C] SMS なしの両方の場合において電池の減りが激しかったです。
また DataWiz で通信の記録を取ったものを見てみると、 Wi-Fi 使用時に放置中のパケ漏れが [A] SMS ありの場合は 3G 通信に、[C] SMS なしの場合は Wi-Fi に流れていました。これは無線ルーターの設定を通信がない場合は停止するようにしているためだと思われます。[A] SMS ありの場合、 3G の電波状況をいつも掴んでいるからか、停止状態の Wi-Fi より 3G にパケ漏れを流しているようです。
[A] の SMS ありの SIM を利用した場合、 iPhone のパケ漏れが 3G 回線に流れていることということは常時 3G 回線に繋がっていると考えられます。 3G に常時つながっているということは GPP (下駄)がその分電力を消費するので、電池残量の予測が難しく電源が落ちてしまうのかもしれません。
SMS ありとなしどちらの SIM がよいのか
以上の結果、 SMS ありの SIM を選ぶ利点はアンテナピクトが表示されるのと、電源が落ちた場合に GPP での再度電波をつかむのが速いくらいですね。あと SMS ありの場合、データローミングしなくても 3G 回線に接続できるので、 GPP を使用していても iMessage などで電話番号の頭に「 +81 」をつけなくてもよいのは利点として大きいかもしれません。それらにオプションの 148 円分の価値を見いだせるか、というところでしょう。
ちなみに SMS なしの SIM で MapFan にてカーナビを利用しましたが、位置情報の取得には特に問題はありませんでした。ファミリープランをミニマムスタートプランに変更した際、 SIM ありを残しましたが、 SIM なしでも十分だったかもしれません。
SMS 付きの場合、 iMessage と FaceTime の認証のために国際 SMS が飛ぶことがあるので注意してください。