0sim by So-net ( SMS なしのデータ SIM )だと「 AttachAPN 」が設定されていない公式の構成プロファイルを使うと LTE に接続するのが遅くなります。 iOS 構成プロファイルの「 AttachAPN 」がどのような役割をしているのかは前回考察しました。
→「 AttachAPN 」は iOS の構成プロファイルにてどんな役割をしているのか?
では SMS ありの場合、「 AttachAPN 」が設定されていない構成プロファイルではどうなるのか疑問に思ったので、実験してみることにしました。
SMS ありの 0sim by So-net は現在存在しません。なので手持ちの IIJmio の SMS つきの SIM を使うことにしました。 IIJmio の公式の構成プロファイルには「 AttachAPN 」がすでに設定されています。なので「 AttachAPN 」の設定部分を削除した構成プロファイルを作成し、 iPhone 5s にインストールしました。具体的には「 APN 構成プロファイル (Cellular Payload 版 ) 」の 13 行目から 23 行目を削除しました。以下、削除した部分。
<key>AttachAPN</key>
<dict>
<key>Name</key>
<string>iijmio.jp</string>
<key>AuthenticationType</key>
<string>CHAP</string>
<key>Username</key>
<string>mio@iij</string>
<key>Password</key>
<string>iij</string>
</dict>
実験結果ですが、「 AttachAPN 」なしだと SMS つきでも LTE のつかみが遅くなりました! 「検索中」→「圏外」→「 3G 」→「 LTE 」といった具合で、 SMS なしの 0sim by So-net と同じ挙動でした。特に「 3G 」→「 LTE 」に時間がかかるのも同じでした。
SMS ありだと LTE のつかみが速くなると思っていたのですが、それは間違いで LTE のつかみが速くなるのは構成プロファイルの「 AttachAPN 」の設定項目があるためだということがわかりました。通話の有無でも挙動が変わるか調査したいのですが、該当の SIM を持っていないので実験することができません。残念です。
iPhone 4s で GPP の下駄使用時に SMS ありなしの挙動を検証した時は、 SMS ありの方が初回の 3G の電波をつかむのが速かったです。(キャリアを選択すれば大差なかったけれど。)仮説ですが、これを踏まえると、 3G のつかみは SMS 、 LTE のつかみは AttachAPN が関係しているのかもしれません。
→ iPhone 4s で MVNO の SMS ありなしの挙動を検証してみた 〜バッテリの持ちなど