祖母と姉の遺品整理が終わらず冬になってしまって、実家の水道水の硬度が上がり洗濯の際に泡立たなくなったので試行錯誤した記録です。去年秋から冬にかけての話です。
目次
コープの洗剤でアレルギー反応が出る
実家の水道水は井戸水です。富士山の副流水といわれておりとてもおいしいです。しかしミネラル分が多いため洗濯の洗剤の界面活性剤がミネラルと結合し泡立たないのです。硬度は年平均で 75 mg/l だそうです。一応軟水の部類に入りますが、自宅が 38 mg/l なのでほぼ倍です。
元々実家で使っていた洗剤はコープのセフターエナジーという洗濯洗剤です。これを規定量入れてみたけど泡立ちません。父の肌着が黄ばんでいたのは界面活性剤が泡立つ方に回らず皮脂が全然落ちていなかったためです。なので洗剤を 5 倍くらい入れて洗っていました。そうしたらわたしの肘の内側がかゆくなったのです。多分わたしのアレルギー物質が入った洗剤だったのでしょう。
→コープ商品(日用品)情報検査サイト:CO・OP セフターENERGY(エナジー)抗菌・防臭 400g
成分名称 | 機能/配合目的 |
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水 | 工程剤 |
ポリオキシエチレンアルキルエーテル | 界面活性剤 |
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル | 界面活性剤 |
アルカノールアミン | アルカリ剤 /pH 調整剤 |
ポリオキシアルキレンエーテル | 安定化剤 |
ジアルキルジメチルアンモニウム塩 | 界面活性剤 / 抗菌成分 |
脂肪酸エタノールアミン | 界面活性剤 |
エタノール | 安定化剤 |
香料 | 香料 |
アクリル酸塩系共重合物 | 分散剤 |
酵素 | 酵素 |
クエン酸 | pH 調整剤 |
一見成分の詳細を見てもわたしのアレルギー物質である EDTA (エデト酸)、正式名称は「エチレンジアミン四酢酸」は入ってなさそうです。
上の記事のコメントをくださった方は「ジアミン系」全般にアレルギーがあるそうです。なのでわたしも EDTA 以外の物質にも反応しているのではないかと思い、つぶさに調べてみました。
そしてアルカリ剤 / pH 調整剤として入っている「アルカノールアミン」は物質名ではなく、アルカン骨格にヒドロキシ基とアミノ基を持つ化合物の総称だそうです。どんなアルカノールアミンが工業の素材として流通しているのか調べてみました。
→日立ハイテクネクサス:脂肪族 ( アルカノール ) アミン
するとその中の 1 つに以下の物質名が載っていました。
EDA | エチレンジアミン ,Ethylenediamine 107-15-3 / (2)-150 キレート剤、潤滑油、界面活性 |
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EDTA (エチレンジアミン四酢酸)の四酢酸の部分がない物質ですが、わたしが反応するのはエチレンジアミンの部分なんだと思います。
西松屋の赤ちゃんの肌着洗いに洗剤を変更
かゆいので EDTA や EDA が入っていない西松屋の赤ちゃんの肌着洗いという洗剤に変えました。(こちらは 2022 年 9 月現在廃盤になったようです。後継品はベビー用肌着洗いのようですが、まだ成分は確認できていません。)
≪成分≫界面活性剤( 18 % ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、安定化剤、アルカリ剤
これも 5 倍くらい入れないと泡立たないけれど、洗濯槽を掃除したら少しはマシになりました。ついでにセスキ炭酸ソーダも投入して洗濯していました。夏頃はこれで泡立ったし、わたしの肌の調子もよかったです。
しかし冬になり水温が下がった上に硬度が上がり 5 倍では泡立たなくなりました。
軟水器がほしい
硬度が高くて泡立たないのだから、軟水器を取りつければ洗剤が規定量でも泡立ち問題は解決します。しかしずっと住むのならいざ知らず仮住まいの実家に軟水器を買うのはちょっともったいない気がするのでその他の解説方法を模索することにしました。(これも洗濯機に取りつけられる軟水器が楽天に売っていてのですが廃盤になったのか現在はカートリッジしか売っていませんでした。)
粉末洗剤のスピカココを試してみる
粉末洗剤の方が洗浄力が高いようなので、無香料でアレルギー物質の EDTA が入っていない洗剤を探してみました。
ヤシの実洗剤が有名です。
【成分】
界面活性剤( 24% 、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキル硫酸エステルナトリウム、純石けん分(脂肪酸ナトリウム))、水軟化剤(アルミノけい酸塩)、アルカリ剤(炭酸塩、けい酸塩)、行程剤(硫酸塩、二酸化けい素)、酵素
しかし脂肪酸ナトリウムが入っており、これは石けんのことで、硬度が高い水だと石けんカスができるだけなので試してみるのはやめました。
さらに探しているためとスピカココという洗濯洗剤を見つけました。 EDTA が入っていない洗剤です。
◆成分 / 界面活性剤( 13.5 % 脂肪酸アルカノールアミド、 アルキル硫酸エステルナトリウム)、アルカリ剤(炭酸塩、 けい酸塩)、工程剤(硫酸ナトリウム)、分散剤(CMC)
界面活性剤の量が少ないのが気になりますが買ってみました。
しかし実際使ってみたら規定量では全く泡が立ちませんでした。洗濯物を入れずにお湯とスピカココだと泡立つので単に量が足りないのでしょう。界面活性剤がヤシの実由来でやさしい分、界面活性剤の能力は低いのだと思います。泡立つまで入れると大体規定量の 3 倍くらい入れる必要がありました。だったら西松屋の赤ちゃんの肌着洗いでも同じです。
食器用洗剤を追加してみた
石油由来の界面活性剤だけの洗剤が売ってればいいのに、と思っていたのですが、ここで食器用洗剤を洗濯に使ってみたらいいのでは? と思いつきました。
→京都・氏政クリーニングのシミ抜きブログ:台所用洗剤と衣類用洗剤の違い
ここを読むと泡立ちすぎて濯ぎ切れないのが問題のようなので、逆に泡立たせるならもってこいだと思いました。
とりあえず家にあったウェルシアの食器用洗剤を小さじ 1 程度スピカココを規定量入れた洗濯槽に投入してみました。すると泡立ちました!
成分
界面活性剤 (18% 、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム ) 、安定化剤
これくらい泡立てば充分です。食器用洗剤のオレンジの匂いも乾けば臭わない程度です。もし臭いが気になるなら、業務用なら無香料の食器用洗剤が売っているようなのでそちらを購入しようと思います。
結局スピカココは使い切りましたがリピートするのはやめました。西松屋の赤ちゃんの肌着洗いを規定の 2 倍入れ、泡立つまで食器用洗剤を入れるという洗濯方法に落ち着きました。
しかし EDTA だけでなく EDA やアルカノールアミンと書かれた物質にもアレルギーがあるようなのでこれから注意が必要です。
洗濯機のホースを交換
余談ですが、洗濯機のふろ水ホースが裂けていたいたので交換しました。
元々は 7 m のものがついていたのですが、長すぎたので 4 m のものを購入しました。
メーカー純正品。 AW-60X8P を除く東芝製「ふろ水ポンプ機能付き洗濯機」に対応。
と商品説明にありますが、本当に 20 年以上前の東芝の AW-A60XP(H) に取りつけられるか心配でしたが結果は大丈夫でした。
本体への取付口も同じでした。
しっかりはまりました。これで少し水温が高いふろ水が使えるのでさらに泡立ちやすくなると思います。