義父母の家のリビングにしている部屋の窓の戸車が壊れています。わたしが嫁にくる前からなので、もう 10 年くらい壊れたままなのではないでしょうか。そのため窓が重いので 30 cm くらいしか開けていないのです。夏にそんなんじゃ熱中症になってしまう、ということで戸車を交換することにしました。
目次
汎用はめ込み戸車が取りつけられるか検討
まず戸車のの状態をサッシを外して確かめてみます。三枚連動片引き窓の一番室内側のサッシだったため、すべてのサッシを外さないと取り出すことができません。またサッシを外している間蚊が中に入ってしまうので、網戸の位置をずらして蚊の侵入を防止しました。
戸車の状態は両側の樹脂の車が割れてしまっており戸車の役割をはたしていません。
ホームセンターの戸車のコーナーに汎用型のはめ込み戸車が売っていたのでこれをはめれば解決だと思い、サッシを外して溝の幅と深さを測りました。
幅が 14 mm 、深さが 13 mm でした。
隨分浅いなと思いつつ、ホームセンターに買いにいったら、なんと溝の深さが足りなくてはめ込み式の戸車が使えないことがわかりました。深さが最低 29 mm 以上必要だったのです。
買うのをあきらめて、家に帰ってきてもう一度サッシの戸車を確認。どうやらこのサッシは切込型という種類のようです。
サッシを分解して戸車の取り出し
どんな戸車が取りつけられているか確認するために外してみることにしました。しかし古いタイプのサッシで戸車を横から差し込むタイプのため、戸車を外すだけなのにサッシを分解しなければならないのです。最低でも下框(枠の下側)を外さないと戸車が取り出せません。
枠の両側の 3 本のネジを外します。上が枠固定、下が戸車の固定で、真ん中のネジは戸車の高さの調節ようです。
下框が外れました。
下枠を外してマイナスドライバーとゴムハンマーを使って枠から戸車を外します。
これが取り外した戸車です。車以外は金属でできておりしっかりしています。
外すのはまだよかったのですが、組み立てるのが大変で、枠がうまくはまらずガラス 1 枚の状態になったときは、このまま組み上がらないのではないかと思いました。サッシを組み立てるときは長辺を先にはめ込み、短辺をあとからはめ込むのがよいようです。この日は交換できないので、壊れている戸車を外した状態でレールに戻しました。戸車がない状態ですが、戸車の車が壊れている状態だったので、扉を引く時の重さは変わりません。
交換用の戸車を探して購入
改めてサッシのメーカーを確認すると YKK のものでした。 YKK の約 9 割のサッシにつく取り替え用戸車というのが売っています。
→ YKK AP :取替用戸車
パンフレットを見ると 1976 年以降のサッシに対応しているようです。そこで義父母宅の築年数を確認してみると 1973 年とのこと。ということはこの戸車を購入してもはまりそうにありません。
いろいろ調べてみたのですが、戸車の車だけ交換している人がいました。しかし義父母宅の戸車はどうみても金具の躯体から戸車を取り出すことができそうにありません。
→ギター好き男のサイト:サッシの戸車の交換
すると夫が画像検索からこんなページを見つけました。
→岡本硝子店:戸建住宅 サッシ戸車の交換(豊橋市 S 様邸)
サッシ屋さんが戸車を交換しているのを紹介しているのですが、なんとその元の戸車がうちの戸車と同じものなのです。しかもありがたいことに交換用部品の写真まで載っています。そしてそれに「 YKF44 」という型番まで刻印してあるのです!
ということで戸車を取り寄せました。楽店でメール便無料のお店で注文したので、汎用戸車の約半額ですみました。
これが新旧戸車の比較です。
交換用戸車取りつけのためサッシを加工
戸車を外すときに一度分解しているので、取りつけは案外スムーズにいきました。
しかしこのように交換用戸車がサッシにはまらないので、少し加工しなければなりません。
まずは戸車側の飛び出ている樹種部分を少しカッターで削ります。右が少し削ったものです。
ここまで戸車が差し込めるようになります。このまま樹脂部分を削ってもよいのでしょうが、戸車が奥に入り込まないためのストッパーがなくなってしまうので、サッシ側を金ヤスリで少し削ります。
金ヤスリの厚みと交換用戸車のストッパーの厚みが同じだったので、加工しやすかったと夫はいっていました。
加工後はこんな感じです。
こんなふうに加工して戸車をはめ込むことができました。
サッシを組み立てておしまいです。こんな感じに戸車が交換できました。
さすが純正の交換品の戸車だけあって、戸車の高さ調節のネジの穴が既存のものとぴったりです。
鍵がきちんとかかる位置に戸車の高さを調整します。
戸車交換作業の感想
戸車交換後少ない力でアルミサッシが開くようになりました。義母は軽すぎて戸を開けるのに勢いがつきすぎるといっていました。これでリビングの室温が少しでも下がるとよいと思います。
YKK AP の 1970 年代前半のサッシは分解しないと戸車を交換できないので、 DIY するのはかなり難易度が高いと思います。最低 2 人は必要です。今回は義母にも手伝ってもらって 3 人でやりました。素直にサッシ屋さんに頼んだほうがよかったというくらい大変でした。
網戸の戸車も交換しました。