実家の網戸の戸車を交換した話の備忘録です。三井のアルミサッシというビル用のサッシだったので交換用の戸車を探すのが大変で、一度市販品を取りつけようとして苦労しましたが、なんとか純正品を見つけて交換した話です。忙しくてなかなか記事を書いている時間がなく、今年の 4 月から 7 月にかけての話なのに季節外れの冬になってしまいました。
目次
網戸の張り替えは業者に頼んだ
遺品整理で滞在している実家ですが、母が亡くなってから家の手入れをする人がいなくなったのか、網戸が破れまくっていました。家を片づけるにしても窓が開けられないのは辛いので建てたハウスメーカーに網戸の交換の見積もりを依頼しました。ついでに所々網戸が開けにくいので戸車の交換もお願いしたら、全部の網戸と戸車を交換して 15 万といわれました。なんだか高い気がしたので、結局戸車の交換は諦め網戸の交換のみを地元の業者に頼むことにしました。
交換用戸車を探す
戸車の交換は交換用戸車さえ手に入ればそんなに大変ではありません。下の写真が戸車部分です。
そこでまずアルミサッシがどこのメーカー調べました。
クレセント錠に「三」のマークかあったので三協アルミのものかと思ったら、網戸本体にシールが貼ってあり「三井のアルミサッシ」と書かれていました。
三井もアルミサッシを使っているんですね。知りませんでした。
戸車の形状を確認するため網戸を外して戸車の採寸をしました。戸車を押さえているパーツは 50 mm × 25 mm 、厚さは 6 mm 、ビスの間隔は 38 mm で、戸車の径は 20 mm 、厚さは 4 mm でした。
とりあえず汚れを拭き取りシリコンスプレーして元に戻すと少し開け閉めがスムーズになりました。
車輪だけでも交換しようと「三井 網戸 戸車」で検索しても全然情報が出てきません。この辺りで実家のサッシは住宅用ではなくビル用のサッシであることに気がつきました。父が倒れたときに警察にガラスを割って入ってもらったのだけど、その修理の際にガラス屋さんに普通の住宅用のガラスは 3 mm だけどここのは 5 mm だといわれたからです。これもビル用だからでしょう。
まあ戸車は交換しなくてもいいか、と思ったのですが、いつも洗濯物を干しているベランダに出る窓についている網戸を外から閉めたら動かなくなり中に入れなくなってしまいました。どうにか網戸を外して難を逃れたのですが、戸車を確認すると戸車を押さえているプラスチックが割れてしまって戸車がうまく回らなくなっていました。
これは戸車を交換する必要があると思い、ハウスメーカーにまた電話しようかと思ったのですが、また Amazon や楽天、 Google の画像検索などで取りつけられそうな戸車を根気よく探しました。そうしたら取りつけられそうな戸車をようやく見つけました。
高さが少し高いのでもしダメだったら金ヤスリで削ればいいかなと思いとりあえず、近くのホームセンターの在庫をネットから確認したら取り扱いがあったので買いにいきました。
交換用戸車を取りつけたが車輪の溝が合わない
買ってきた交換用戸車でハイロジック 網戸用取替戸車 3N-C 型です。とりあえず 2 つだけ買ってきました。
大きさ的には取りつけられそうです。
これを既存のプラスチックの戸車を外して取りつけまず。サイズ的には問題なく取りつけられました。
しかし網戸をサッシの枠に戻してみると全然スムーズに動きません。よくみると戸車がレールに乗っていません。
戸車がレールに乗る位置にすると網戸の框の溝と戸車の間が狭すぎて戸車が回りません。
写真のように車輪の溝の位置が違うのが原因です。
どうにかつけられないか試行錯誤していると、戸車の表裏逆なら戸車の位置と網戸の框の溝の位置が揃います。
逆に取りつけようとしましたがネジの長さがたりません。そして 5 mm 程度隙間が開くのでそれを埋めないとガタつきそうです。
15 mm の M4 小ネジとナットを購入
そこでホームセンターにいって少し長い 15 mm の小ネジのとナットのセットを買ってきました。規格は M4 というものです。ナットの厚みが 2.5 mm 程度だったのでこれを 2 つ挟めば裏表逆にしてもガタつきなく網戸に取りつけられそうです。
実際にナットを 2 つ挟んで取りつけてみました。
こんな感じで厚みは 6 mm ほどになりました。
写真ではわからないですがこのつけ方では戸車がグラグラします。
戸車側にワッシャーを挟んでナットの向きも変えてみました。思ったより厚くなりすぎました。
網戸の枠に取りつけたところです。今度はグラグラもせずしっかり留まりました。
網戸の枠にの溝と戸車の溝の位置がほぼ同じになりました。
計算を間違えてナットが足りなかったので追加でナットだけ買ってきました。
両方の戸車を交換しました。これをはめたら終わりだと思ったら、網戸を枠にはめたらスライドさせることができないのです。
いろいろ部品をつけたので網戸の框よりだいぶ飛び出してしまい、ガラス戸の框と干渉するようになってしまいました。失敗です。
ナット 2 つではなくスプリングワッシャーに変えてみる
またホームセンターにいきスプリングワッシャーとワッシャーを買ってきました。ナットの代わりに挟んで高さの調整をする予定です。
ワッシャー、スプリングワッシャー、ナット、ワッシャーの順で差して留めてみたけれどネジ頭の位置が低くなりません。どうやらネジの長さが 15 mm では長いようです。
小ネジを 10 mm の長さに変更
またホームセンターにいき、 M4 の 10 mm の小ネジを買ってきました。
いろいろ試行錯誤してみましたが、スプリングワッシャーを挟むと高さが高すぎるようなので、ワッシャーとナットというシンプルな構成にしました。
しかしこれでもネジ頭がガラスの框に引っかかってしまいます。
低頭ネジに変更
どう考えてもネジ頭が邪魔なのでもっと薄いものがないか探してみると、「低頭」というネジがあるようです。
またホームセンターに出向き長さ M4 で 10 mm の超極低頭小ネジを購入してきました。
普通の小ネジと比べてみると頭の出っ張りが薄いです。
これをワッシャー、ナット、ワッシャーと挟み網戸に固定しました。最後のワッシャーなしだと戸車の芯がズレて戸車が回りにくいので追加しました。また左右のネジを均等に締めていかないと最後までネジが閉まりません。
こんな感じで網戸の框の凹みと戸車の位置があっています。
サッシの枠に取りつけてました。これだけ余裕があります。
反対側の引っかかってた召合わせ框の部分にも余裕ができました。
戸車が交換できることがわかったので、日がよく当たりよく開閉しているところの戸車の劣化が激しいのであと 3 か所交換することにしました。
リビングの掃き出し窓の網戸のこ戸車交換
続いて同じ要領でリビングの掃き出し窓の網戸の戸車を交換しました。ワッシャー→ナット→ワッシャーをはさ挟んで 10mm の M4 で長さ 10 mm の低頭小ネジで止めました。
網戸をサッシの枠に戻してみたあらみたらなんとサッシと網戸が干渉します。前回交換したところと違うのはここは雨戸がついていることです。多分サッシの溝の幅が違うんでしょうね。
もっと厚みを減らす必要があるので、 M4 8 mm の低頭ネジを取り寄せました。
これでワッシャー→ナットでだけで取りつけてみたら、なんと隙間が狭すぎて戸車が回りません。厚みを減らすと戸車がまわら回らず、厚みがあるとサッシの框が重なる召合せ框の部分が干渉します。
ちなみに網戸が重かったのは軸が削れて戸車が枠に当たるようになったからでした。
外そうとしてネジをなめる
どうも 2 階の和室ベランダの掃き出し窓のサッシと作りが違うので、替えの戸車が推奨する方法で取りつけられるかもと思って閉めたネジを緩めたらなんとネジをなめてしましました。夫にヘルプを求め輪ゴムを使って緩めるのに挑戦してもらいましたが歯が立ちません。結局その場では諦めてとりあえず戸車をはめてサッシの枠に戻しました。
調べているとネジザウスル GT というのがネジの溝が潰れたトラスネジでも回せるというので、低頭ネジでもいけるのではないかと思い購入しました。
ついでにネジの抵抗を高める液体も買いました。(使わなかったけれど。)
ついに三井のアルミサッシの網戸戸車の純正品パーツを発見する
そしてやはり純正品でないとうまく戸車がつかないので、雨戸がない北側の網戸の戸車を交換し、取り外したものをすり減っているところと交換するしかないかと考えていました。
「三井のアルミサッシ」と網戸には書いてありましたが、正式な会社名は「三井軽金属加工」だったのでその社名でもう一度検索してみたら、なんと 1985 年にトステムのグループ会社になっていました。
→ LIXIL :旧トステム(株)の情報について/沿革(会社の動き)
もしかしてと思って「トステム 網戸 戸車」で検索したら LIXIL パーツショップがヒットし、並んでる網戸の交換パーツをひとつずつ見ていったら、うちの網戸の戸車の交換品がありました!
→ LIXIL パーツショップ: LIXIL ・トステム 戸車(網戸用) 網戸部品[K160580 × 2]
まさか三井のアルミサッシが LIXIL になっているとは思いもよりませんでした。
Amazon や楽天などでも扱っていますが、公式の方が安いです。
ということで公式なら 1000 円以上で送料無料なので、 5 セット注文してみました。
純正交換パーツの網戸戸車を取りつける
注文後 3 日で新しい戸車が届きました。
左が元のパーツで右が新しいパーツです。さすが純正品だけあって形が同じです。
ネジ穴をなめてしまったので購入したネジザウスル GT で挟んで回すと緩みました。すばらしい。
無事に取り外せました。
純正戸車を取りつけたところ。
網戸をサッシの枠に取りつけました。召合わせ框もサッシがひっかからなくなりました。
他の窓の戸車もよく開け閉めするところだけ交換しました。純正だと 1 枚 10 分程度の作業時間です。苦労して市販の交換パーツを取りつけようとしたけれど、純正の戸車があるか調べるのに時間をかけた方が断然効率がよいです。