今考えるとうちの息子はコリックだったんだと思います。コリックの定義は曖昧で乳児がわけもなく泣き叫ぶのが続くことをコリックといいます。日本語では乳児疝痛といい、俗に黄昏泣きといわれています。
新生児の退院後から泣き叫ぶことが多くなりました。うんちかおならが出ると泣き叫んでいても機嫌がよくなることに気がついて初めは便秘を、 1 か月の終わり頃には胃軸捻転を疑いました。
目次
綿棒浣腸をする
まず最初に試したのが綿棒浣腸です。詰まってる便を出せばすっきりしてミルクを飲んで寝てくれるのではないかと思い、綿棒とワセリンを用意して肛門をぐりっとやってみました。 1 日 1 回を目安にやっていたのですが、出るとスッキリしてよく眠っていくれます。しかし綿棒浣腸してもうんち自体が降りてきていない場合が多く空振りすることのほうが多かったので次第にやらなくなりました。
綿棒浣腸のやり方は下記の記事を参考にしました。
→ウーマンエキサイト: 赤ちゃんの便秘で困ったら綿棒浣腸はいかが?【ママ女医と娘の○○な日常 vol.26 】
便秘対策として粉ミルクをほほえみからはいはいに変更
それから粉ミルクを変更しました。粉ミルクは産院で使っていたほほえみを最初に購入したのですが、オリゴ糖が入っていて便秘によいというはいはいに変えました。ほほえみは腹持ちがよいので病院など授乳を管理するのには便利らしいです。しかし腹持ちがよいということは消化が遅いということで便をお腹の中に溜め込んでいるのだと考えました。
→かっぽの人生と骨盤の矯正法:新生児の赤ちゃん。便秘の原因になりやすい粉ミルク VS うんちがでやすい粉ミルクの種類を比較<孫育児>
退院 4 日目に変更したのですが、なんとか 1 日 1 回は便が出るようになりました。泣き叫ぶのも少しはマシになりましたが、まだうんちが溜まってきたりおならが出ないときに泣きます。
そしてしばらくはいはいを飲ませていたのですが、 1 か月の初め頃に夜長く眠ってくれるのを期待して、腹持ちがよいほほえみをはいはいにブレンドしてみたら、うんちとおならが出なくなり泣き叫ぶのが復活しました。息子にはほほえみが本当に合わないようです。夫は「ほほえみはうちにとっては悪魔のほほえみだ」といっていました。
ブリタで浄水した水を使わない
自分たちの口に入る水はブリタで浄水したものを使っていたので、赤ちゃんにも当たり前にブリタで浄水した水でミルクを作って与えていました。入院中はそれほど泣き叫ぶこともなかったので、病院と何が違うか考えてみました。病院がミルクを作る水をわざわざ浄水しているとは思えなかったので、ブリタで浄水するのをやめてみました。ブリタで浄水するとカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が取り除かれまろやかな水になるので、ミネラル分が足りなくて便秘になっている可能性を考えたからです。(酸化マグネシウムは下剤としても使われています。)それにミルクは水道水を使って作ることを前提に商品開発されているからです。
ゲップをさせるときにトントンせず体勢をかえつつガスを抜く
「トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全」の 117 ページに、胸焼けのある赤ちゃんはゲップをさせるときにトントンすると胃酸が逆流して余計に泣き叫ぶと書いてあります。なので生後半月くらいからトントンは封印してひたすらさすってゲップを出すように心がけました。うちの子は右脇腹に空気が溜まりやすくそこを重点的にさすりました。あと赤ちゃんの脇の下に手を入れてジョイスティックのようにぐるっと回してゲップを出していました。
1 か月から 2 か月の頃はひらすらゲップをさせていて、起きているときはミルクを飲んでいるかゲップをさせているかでした。ゲップが出ないと寝ても 30 分で泣いて起きてしまうし、運良く起きなくてもガスが腸に移動して次はおならがしたいと 1 時間で起きるのです。起きてしまったあとはラッコ抱きか立膝でなくては再入眠しません。ゲップの出し方で参考になったのは以下のサイトです。
→助産師のひとりごと:ゲップ出しやガス抜きのポーズのポイント、、、その1ゲップ出し
体勢を変えて何度かゲップさせるのは基本みたいです。ゲップの出させ方は夫の方がうまかったので夜は夫にゲップを出しをしてもらってから寝かせつけていました。
ベッドの布団に斜傾をつける
新生児期から生後 1 か月は本当にベッドでは寝てくれなくて立膝やラッコ抱きで寝かせていました。上半身が起きた状態なら寝てくてるので揺らす目的ではないけれど新生児から使える Stokke のバウンサーを購入しました。しかしバウンサーに乗せると座る体勢になるのでお腹が圧迫されて苦しいみたいなのでバウンサーは封印しました。
「トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全」の 117 ページにマットレスに 45 度の角度をつけろと書いてあったので、吐き戻し防止枕を購入しようとレビューを見ていたら、ずれるのでマットレスの下に敷いて使っているとの記述がありました。それなら吐き戻し防止枕である必要もないので、片側に脚がついている板を使ってマットレスに角度をつけました。
無印良品の紙管ラックを木ねじで板に取りつけたものです。夫がモニタの下に色々物を入れたいといって自作したけれど、レイアウトを変えたので使用していなかったものから片脚をとりました。 15 度くらいしか角度がつかなかったので、なかったら起きてしまうけれど、あるからといってすやっと寝てくれるわけではありませんでした。 45 度の角度をつければ寝てくれたのでしょうか? 45 度はかなりの角度になるので赤ちゃんが横に転がりそうで怖かったので試していません。
白湯を飲ませる
うんちが溜まってくるとおならも出ず泣き叫ぶので、便秘対策として義理の姉が教えてくれた白湯を飲ませるのをやってみたところ、前よりも泣き叫ばすにうんちが出るようになりました。うんちが出てお腹の容量が空いたら白湯を 20 ml 程度のませていました。トレイシーの本にも便秘の場合は白湯を飲ませろと書いてありますが、その量が 120 ml と新生児は到底飲めない量なので 20 ml にしていました。
しかし 1 か月検診で小児科医に白湯を飲ませていることをいうと、白湯は毒にも薬にもならないからいいけれど白湯の分ミルク飲ませろよ的な反応をされたので、それ以来白湯を飲ませるのを躊躇していまい、 2 日に 1 回くらいのうんちになってしまいました。秋になり温度が下がってきたら白湯を飲ませずとも 1 日 1 回の排便をするようになったことから考えると、夏は暑くて汗をかいて水分不足になっていたのだと思います。エアコンをかけて室温を調整していたけれどそれでも足りなかったのだと思います。もっと白湯を飲ませればよかったです。
プロバイオティクスを飲ませる
次に乳酸菌のサプリメントをミルクに混ぜることにしました。以前読んだ腸内フローラの本によると、無菌状態で生まれてきた赤ちゃんは通ってきた産道と母乳から乳酸菌を受け継ぐそうです。帝王切開かつ粉ミルクなので母体由来の乳酸菌がほとんどないから、いくら粉ミルクにオリゴ糖が入っていても腸の調子はよくならないのではないか、という考えに辿り着きました。母乳出なくてごめんと泣き叫ぶ息子をあやしながら涙を流す日々でした。
赤ちゃんのためのプロバイオ
ある日 Amazon で「赤ちゃん ビフィズス菌」で検索したら「赤ちゃんのためのプロバイオ」というプロバイオティクスのサプリメントが売っているのを見つけました。
レビューを見ると便秘対策というよりアレルギーに効果があるといわれている商品みたいです。しかし一刻も早く手に入れたかったので Amazon ではなく近所のドラッグストアでそれを購入してミルクに混ぜて与えました。これでうんちを出すときもそれぼど泣き叫ばなくなり、かつわたしのではないけどビフィズス菌を摂っていると思うことで心の平静を取り戻せました
帝王切開で粉ミルクだからと悲観することはありません。つい最近の研究で入浴を介しても腸内フローラが伝播することがわかりました。この研究がもっと早く発表されていたら、あんなに自分を責めることもなかったのにと思います。ちなみにこの研究が発表される前に「おならの臭いが自分のおならに似ている」と夫がいっていました。息子は夫と一緒にお風呂に入っているからでしょう。
→ PRTIMES :腸内細菌はどこから来るのか?入浴習慣が家族間で腸内フローラの伝播に関与
チャイルドヘルス
そして 1 か月検診の前の日に哺乳瓶立てを検索していた際、チャイルドヘルスという別の赤ちゃんのプロバイオティクスを見つけました。 L. ロイテリ菌という母乳由来の乳酸菌でお腹の痛みからくるコリック(乳児疝痛)に効果があると謳っています。藁をもすがる気持ちで Amazon でポチりました。
→ BioGaia : L.reuteri 菌の乳児疝痛に対する効果 新たに 2 つの結果/ BioGaia press release
チャイルドヘルスを飲ませるとおならが出やすくなり、泣き叫ぶ時間がかなり減りました。さすがコリックに有効だと謳っているだけあります。しかし 2 つもプロバイオティクスを飲ませることもなかろうと、赤ちゃんのためのプロバイオをやめたらまた泣き叫ぶのがひどくなったのでそちらも続けています。かなりの出費になりますがあの断末魔のような叫び声を聞かなくてすむなら安いものです。
チャイルドヘルスは日本で買うと 5 ml が 2500 円程度しますが、アメリカから個人輸入するとかなり安くすみます。
5 ml 入(写真右)の通常タイプのものは 22 ドルとあまり値段は変わりませんが、ビタミン D 添付の 10 ml 入(写真左)のタイプのものが 29 ドルです。以下のリンクから購入すると初回の場合は 10 % オフになります。
5 ml で 20 日、 10 ml で 38 日持ちました。 10 ml の方が早くなくなるのは滴下するのがうまくいかず蓋などがベトベトになってしまうからその分早く消費されてしまうようです。ちなみに日本で販売されているビン入りのものは 1 滴ずつではなく 1 回に 2 〜 3 滴入ってしまうので 10 日くらいでなくなってしまいます。しかもアメリカから個人輸入したチューブ入りの方が扱いやすいです。
iHerb の日本への発送が韓国倉庫からに変わったようです。韓国に変更になってから取り寄せたものもロサンゼルス発送でしたが、在庫のタイミングでは韓国発送になるかもしれません。
胃軸捻転を疑う
ガスとの戦い方もわかってきた 1 か月半を過ぎたある日、とてつもなく泣き叫び始めました。とにかくゲップを出していたのですが様子が今までと何か違います。あきらかに痛みで泣いているのに、小児科にもいってみたのですが軽くあしらわれました。夫がおかしいと思って調べたところ胃軸捻転という症状を見つけました。症状がまさにぴったりでした。
生後まもない新生児は、ミルクを飲むとき空気を飲み込みやすく ( 呑気、空気嚥下)、げっぷのが上手く出来ない。くわえて胃の固定がいまだ不十分で動きやすい。飲み込んだ空気は、げっぷとして排出されないと、腸管に移動すると、腸管は拡張し、腹満を生ずる。拡張した腸管は胃を上方へ圧迫する。固定が悪いと、胃が捻転し、胃が食道を圧迫するため、さらにげっぷが出しにくくなる。無理に出そうとしてミルクを嘔吐する。おならは頻回に出る。寝かすと苦しいので機嫌が悪く、ずっと抱いていないといけないことが多い。問診では、げっぷが出にくいことが特徴。
(原文まま)
→中野こども病院:胃軸捻転症
なのでその治療方法を参考に対策をしました。
治療
1)でにくいが、なんとかげっぷを出す努力をする。
2)哺乳直後の腹臥位
3)少量で回数で哺乳させる
4)浣腸でガスをはやめに出す。
基本的な対策は今までのゲップと便秘の対策と同じです。胃軸捻転は成長共に 2 〜 3 か月で自然によくなることが多いということなので、成長するのを待つしかありません。
寝ているときにゲップが出やすいようにタオルで横向きおくるみ
1 か月の終わり頃からタオルを股に挟んでそれごとおくるみで巻いて横抱きに寝かせる方法でかなりの確率で長く寝てくれるようになりました。これをタオル横向きおくるみと命名しました。以下のサイトで保健師さんに教えてもらったと書いてあるのでそれほど間違った方法ではないはずです。
→ 39 歳 11 ヶ月からの育児:生後 3 週間、寝なくなったときにしたこと~ネントレ序章~
こんな感じに U 字になるように股にバスタオルを丸めたものをはさみます。
モロー反射で解けないようにぎゅっとおくるみで包みます。参考にしたサイトの方は最後タオルで巻いていますが、伸縮性のあるエイデンアンドアネイのおくるみがおすすめです。バスタオルがある分おくるみが解けやすいので、エイデンアンドアネイのおくるみの伸びのよさを利用して、バスタオルの上から引っ掛けるように巻くと、モロー反射で解けることが少なくなります。
夜は流石にタオル横抱きおくるみで寝かせるのは勇気がいるので初めはしていませんでした。なので就寝時は座布団を授乳クッションで斜めにしてその上に寝かせ(その間は見張っていました)、 1 時間くらいたったらベッドへ移していました。 1 か月の終わり頃タオル横向きおくるみから下になってる方の手を出して寝るのを覚えたので、それ以降(自己責任で)片手出しのタオル横向きおくるみで夜も寝かせていました。右を下にした方が長く寝るので夜はそうして、昼間は左を下にしていました。ゲップ出しが甘いとそれでも起きてしまうこと多々ありました。巻き方は夫の方がうまかったので、 19 時の就寝のときは夫に巻いてもらって長く寝てもらっていました。
乳首のサイズアップ
入った空気をゲップとして出すことに注力していたのですが、それでも泣き叫ぶことが続いたので、 2 か月に入ってすぐの頃トレイシーとジーナの本を読み返してみました。ジーナの「カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」のトラブルシューティングのゲップの項( 234 ページ)にミルク育ちの子は哺乳瓶のサイズが大きすぎるか小さすぎることが原因のこともあると書いてあったので、乳首を SS から S に変えてみました。
SS でも 100 ml を 8 分程度で飲み終えていたので、サイズアップしたらもっと早く飲んでしまうのではないかと考え、サイズアップのタイミングを逃していたのです。 S にサイズアップしても特に何も変わることなくごくごくと飲んでいてサイズアップした意味あったのかなと思っていました。しかし白湯を飲ませる時だけ乳首が足りなくて SS サイズを使ったら、尋常ではない泣き叫び方をしたので乳首のサイズが原因だとわかりました。たぶんもっとミルクが出てきてほしくて力強く吸って空気まで大量に吸い込んでしまっていたのだと思います。もっと早くサイズアップしてあげればよかったです。うちの子には新生児からワンサイズでいけるビーンスタークやチュチュベビーなどの乳首の方があっていたのかもしれません。
結局生後 4 か月で母乳実感を使うのをやめてビーンスタークの乳首に変えました。
その後
ゲップとの戦いですが、 2 か月半くらいで少し楽になって、 3 か月くらいから落ち着いてきてそこまでゲップに命をかけなくても寝てくれるようになりました。 2 〜 3 か月で自然によくなると書いてあったのでやはり胃軸捻転だったのではないかと思います。自然によくなるとはいえ、いつ終わるのか目安が知れただけでもよかったと思います。ネントレをしていてもガスで苦しんでいる場合は、すぐに対処してあげた方が結果的によく眠れ、成長ホルモンが出ることで早く育ってくれると思います。