要支援 1 になり特養を退所した父が実家でひとり暮らしするので見守りについてまとめました。
目次
父の認知症の経過
さて、今までの記事に何度か出てきていますが、去年の 1 月に倒れて生死の境をさまよった父は認知症の症状が出てきており入院中に入った調査で要介護 5 の認定を受けました。ひとりでは暮らせないので全室個室の新しくできた地域密着型特別養護老人ホーム入所しました。しかしその認知症の症状は正常圧水頭症という頭に水が溜まっていることが原因で、それを骨髄から腹腔に流すシャント手術というものをしたらみるみる認知症も改善し、今年 1 月の介護認定の更新では一番軽い要支援 1 になりました。役所の担当者もびっくりの回復ぶりです。特養は制度的に要支援になると退所しなくてはならないので、父の希望もあり実家に帰ってくることにしました。
生活は実家 1 階できるようにする
祖母の家の片づけを去年 12 月に終わらせ、今年の 1 月は実家の片づけをして 1 階ですべて生活できるように模様替えをしました。
風呂場に換気扇を新設する
実家は新築時から風呂に換気扇がついていないので、風呂場を使ったあとに浴槽の上についている窓を開ける必要がありました。高い場所なのでどうやって窓を開けているか聞くと、浴槽の縁に乗って開けているというので、換気扇を取りつける手配をしました。
洗濯物干し場は洗面所とカーポート
施設に入る前は洗濯物は夜に 2 階踊り場に干し、朝になっても乾いていなかったらバルコニーに出していたようです。 2 階に上がらなくてようように洗濯物は洗面所に干すことにしました。突っ張り棒に洗濯物を干しサーキュレーターの風を当て風呂場の換気扇を回せば洗濯物も乾きます。シーツなどの大物を干す場所として 1 階でカーポートの柱に大きな S 字金具のようなものをかけてものをかけ、祖母の家にあった物干し竿を吊るしました。
1 階トイレにウォシュレットを取りつける手配をする
痔でウォシュレットを使いたいといっていましたが、 2 階にしかついていないので 1 階にウォシュレットをつける工事を手配しました。新型コロナウィルスの影響で半導体不足なので納期はわからないとのことでした。(ちなみに 10 月中旬に帰省したときにまだ取りつけられていなかったので問い合わせをしたら、内部の連絡ミスでまだウォシュレットを発注してなかったようです。いつになったらつくのやら。)
倒れたときの救出手段としてセコムに加入
また倒れたときのことを考えてセコムの見守りサービスに入ることにしました。他にも見守りサービスはいろいろありますが、セコムを選んだのは鍵が預けられるからです。去年 1 月に倒れたときは 1 階はすべて雨戸が閉まっていたため、 2 階の窓を叩き割ってもらい中へ入ってもらいました。窓ガラスが割れた状態で家を空けるのはとても負担なので、セコムに鍵を預けて何かあったら鍵を開けて入ってもらえるようにしました。あと父が加入している生協の組合員で少し工事費がお得になるので、生協経由で申し込みをしました。
→セコム:高齢者見守りサービス(親の見守り)
セコムの見守りサービスはセンサーをよく通るところに取りつけ、在宅モードで 12 時間動きがない場合セコムが駆けつけてくれるのです。スマホアプリもありセンサーで動きがあった時間がグラフでわかるようになっています。
しかし実家の片づけが終わらなかったため、 1 月末日まで施設にいてもらったのですが、家に帰ってきて 10 日ほどで体調を崩しまた入院しました。腎臓も悪いため水分補給が少ないと腎臓が機能しなくなり、髄液も腹腔に流れなくなり、正常圧水頭症の症状が現れました。ずっと起きてこなくて、食事を摂ったつもりになっていたり、まっすぐ歩けなかったり、という感じです。この状態になるともう自分では正常な判断はできないのです。
かかりつけの救急外来に連れていったらすぐに入院になりました。ひとり暮らしでこのまま放置していたらまた去年の初めのようにまた生死の境をさまようことになったでしょう。本人は認知症の症状が出ており全然覚えていないようですが。さらにたちの悪いことに全然動けないわけではなく、夜中に起きてお菓子を食べているのです。これだとセコムの「 12 時間動きがなかったら」の条件に当てはまらないため、重篤な状態にも関わらず発見が遅れる可能性があります。
SwitchBot の屋内カメラで居室を見られるようにする
そこで実家での息子の睡眠時の温度管理に使った SwitchBot から屋内カメラが出ていたので、それを購入し父の居室に取りつけました。カメラを取りつけるのは嫌がっていましたが、退所 10 日で入院したので仕方がありません。
このカメラに Wi-Fi 機能もついているので、ネット越しに見ることもできます。
あとついでに温湿度計も買って置きました。老人になると温度感覚が鈍くなるので主に熱中症にならないようにするためです。温湿度計をハブミニに接続すると室温が遠隔地から確認できます。鉄骨造なので 2 階に置いているハブミニに Bluetooth が届かないかもしれないと思いハブミニも購入しました。
エアコンの下辺りにビスで設置しました。このカメラで 6 畳の部屋が見渡せる感じです。
後に買った Amazon の echo dot の Alexa にてモーションを 3 時間動体検知しなかった時に通知するというという定形アクションを作りましたが動作してくれません。(動体検知があったら通知するはきちんと動作します。)
水分補給を見える化する
施設を退所後 10 日で入院したのは水分補給が足りなかったのが原因です。なので父の好きな伊右衛門を Amazon の定期便で 2 週間ごとに届くようにして、 2 週間で 1 ケース飲み切るのを目安に水分補給するようにいい渡しました。
食事
食事は 1 日 1 食はまともなものを食べられるようにヨシケイのお弁当を手配しました。月曜から金曜は届けてくれて土日はお休みなので金曜日に冷凍弁当を 2 食分注文してそれを食べるようにしました。
その他の食事は生協で自分で注文して好きなものを食べるようにしました。
介護保険を使って利用しているサービス
要支援 1 なので使える介護サービスは限られているのですが、自費でもいいので風呂と掃除をお願いしました。風呂は週 1 で 1 日のデイサービスで食事つきで午後に体操などするようです。
掃除は週 1 でお願いしました。父が去年 1 月に倒れた時に実家に足を踏み入れたとき、廊下の隅にものすごい量の埃が積もっておりとても掃除をしていた考えられませんでした。なのでわたしが帰省したときに掃除に時間を取られたくなかったので父は乗り気でなかったですがサービスをつけてもらいました。
生存確認の方法
去年、施設に入っているときに連絡が不便だったので iPhone を持たせた話は以前記事にしました。
その iPhone にわたしも見られる Outlook.com のフリーメールを設定しました。 Amazon の定期便や生協の注文確認メールをこのアドレスに送られてくるようにし、既読が溜まってきたらセコムの見守りサービスのアプリにて動きがあるのか確認して、 SwitchBot の監視カメラにて部屋の様子を見てみるという感じで生存確認しています。
それから 9 か月後にやっと帰省
2 月になって花粉が飛び始め夫がグロッキー状態になってしまったので、必要な物だけまとめて花粉から逃げるように自宅に帰ってきたのですが、それから 9 か月後の先月 10 月に残りの荷物を取りにいくまで、ひとりできちんと生活していました。
部屋も片づいており廊下にホコリも溜まっていないし風呂場もトイレもきれい安心しました。
何よりも父が 2 月よりかなり元気になっていました。施設に入っていたときに医師からの指示でタンパク質制限がかかった食事をしており、痩せて筋肉まで落ちてしまっていました。しかし家で好きなものを食べていたら体重も戻り肌ツヤもよくなり元気になりました。タンパク質は体の材料なのでいくら腎臓が悪いからといって制限するのは腎臓のためにはいいかもしれませんが体全体を考えると寿命を縮める行為だと思います。
9 月にはひとりで九州まで祖母と姉の納骨にいけましたし、また小学校の友達から久しぶりに同級生が帰国するので九州までくるように誘いを受けまた出かけるようです。去年の初めには死にかけてたのに正常圧水頭症のシャント手術したら今ではすっかり老後をエンジョイする高齢者になっています。