実家の息子が寝ている部屋にオイルヒーターを導入して冬の室温の問題は解決したと思われました。しかし寒くなってきたら設定温度と室温の乖離がでてきて、翌朝の一番低い気温に合わせてオイルヒーターの設定温度を微調整しているのですが、天気予報が外れることが多く暑かったり寒かったりするのです。そうすると日中機嫌が悪いので、 SwitchBot の温湿度計とハブミニを導入して、室温が下がってきたらオイルヒーターの設定温度を自動で上げるようにし、室温を 1 ℃以内の変動に抑えることに成功しました。今年 2 月の話です。
目次
オイルヒーターの設定温度と室温の乖離の現状
オイルヒーターを導入した 12 月は 14 〜 15 ℃設定で室温 14 ℃前半でした。明け方の気温も 3 〜 5 ℃程度でした。
しかし 1 月になり明け方の気温が 0 ℃前後になると、設定温度と室温の乖離が激しく、設定温度を上げて対応していました。例えば 1 月 14 日は明け方の気温が -2 ℃まで下がる予報で、ガス暖で 16 ℃で温め消しておいて室温 16.5 ℃で、オイルヒーターの設定温度を 15 ℃エコモードにしてしました。実際明け方 -3 ℃まで下がり、起床時の室温 13.1 ℃で丸まって寝ていました。寒かったのです。あまり就寝時の室温が高すぎると暑くて寝つきが悪いのでなるべくなら室温を一定に保ちたいのです。
このように参考にしている Yahoo! 天気の 1 時間ごとの予想気温が実家のある場所だと外れることが多く、かつ大きい窓が 3 面あり単層 5 mm のガラスと断熱性も悪いので、外気の温度の影響を受けやすいようです。(自宅の窓にはプラダンとプチプチを入れ簡易 2 重窓にし雨戸をしめカーテンもかけていますが実家ではカーテン 3 枚だけです。)
明け方気温が 1 ℃違うと室温も 1 ℃違うので、暑かったり寒かったりしてよく眠れないようで、日中のテンションが高く、集中力もないので遊んでいてもママやってが多くとても相手をするのがすごく疲れます。それでも去年までのように昼寝があればそこで少し早めに寝かせればリセットできました。しかし昼寝がなくなったので、夜の睡眠の失敗で 1 日の育児の難易度が変わるためなるべく適温でぐっすり寝てほしいのです。
部屋が大きく断熱性能が悪いので、オイルヒーター本体のセンサーではなく少し離れたところの温度計の温度でオイルヒーターの設定温度を自動的に変えられるといいなと思いました。実家の息子が寝ている部屋に設置したデロンギのベルカルドオイルヒーター RHJ75V0915-GY にはリモコンが付属しており、電源のオンオフと温度設定の上下とエコモードのオンオフが制御できます。なので SwitchBot のハブミニと温湿度計を購入し、温度をトリガーにオイルヒーターの設定温度を自動で操作してみることにしました。
届いた SwitchBot のハブミニと温湿度計
Amazon でちょうどタイムセールをしていたので温湿度計とハブミニを購入しました。
ハブミニです。これが温湿度計とネットの仲介をしてくれます。そして赤外線のリモコンの信号を学習できるので、リモコンで動く機器を操作できます。
温湿度計は小さめだけど、 Bluetooth の通信機能と磁石が入っているためか少し重いです。単 4 乾電池 2 本で動きます。ただ今まで使っていたドリテックの温湿度計より反応が鈍く急に温度が上がってもリアルタイムでは計測できないようです。また違う部屋に持っていくと室温が馴染むまで一晩かかったので、部屋を移動させるのはやめた方がいいです。センサーはスイス製を謳っていますが、センサーに通じる穴が 1 つだけで小さいため反応が鈍いです。
ドリテックの温湿度計と並べたらかなりの誤差があります。もうひとつ違う型のドリテックの温湿度計があったので並べてみました。 3 時間くらい放置しましたが、やはり SwitchBot の温湿度計が少し高めに値が出ているようです。上は翌朝の写真ですが、半日経ってもかなりの誤差があるので校正しました。アプリの説明には補正の方法は袋に入れて氷に入れろと書いてありましたが、今までの温湿度計のデータをドリテックの温湿度計で採っていたので、息子が寝るのに快適な 14 ℃台後半の室温の時に同じになるようにアプリから -0.6 ℃に校正しました。
SwitchBot のハブミニと温湿度計の設定
ハブミニを Wi-Fi につなげて、デロンギのオイルヒーターのリモコンを学習させて、温湿度計をシーンのトリガーに使えるようにクラウドサービスに接続します。
SwitchBot ハブミニの設定とリモコンの学習と置き場所
次にハブミニをアプリから追加します。右上の「 + 」ボタンをタップして、ハブミニをタップ。ハブミニ本体のボタンを長押しして表示灯が点滅したら「次へ」をタップします。
SSID と Wi-Fi パスワードを入力して 2.5 G Wi-Fi に接続します。ハブミニが追加されました。
次にデロンギのオイルヒーターのプリセットがなかったでリモコンを学習させます。登録したハブミニをタップすると「リモコンを追加」というボタンがあるのでそれをタップします。一覧からヒーターを選び、任意のボタンを押せばプリセットがあれば簡単に登録できるのですが、デロンギのオイルヒーターのリモコンはありませんでした。
「カスタマイズ」をタップし、ボタンをひとつずつ登録しました。アプリ側の登録させるボタンをタップします。
ハブミニに向かってリモコンの学習させるボタン押します。「テスト」とタップして問題なく動いたら「保存」します。これを繰り返すとリモコンのボタンが設定されます。白いボタンが学習して使えるボタンで、グレーアウトしているボタンは押しても何も反応しません。設定にて非表示にもできます。
電源のオンオフボタンも登録しましたが、電気用品安全法で遠隔操作でオンにするのはダメっぽいので、電源を入れるときは本体のボタンで行っています。
またデロンギのオイルヒーターのリモコン受信部がどこにある説明書になかったのですが、ディスプレイを遮光のため完全に黒の厚紙で覆っているとリモコンが反応しません。それで上部に少し隙間を開けました。
そして SwitchBot のハブミニを床置きすると、ディスプレイ上部の凹みに赤外線が反射してオイルヒーターが反応してくれるようになりました。
SwitchBot 温湿度計の設定
次に温湿度計を追加します。同じようにアプリ右上の「 + 」ボタンをタップしデバイスを追加にて「温湿度計」をタップします。本体裏のボタンを長押して「次へ」をタップ。初期設定画面にてデバイス名とルームを設定して「次へ」をタップ。「成功」と表示されるので「 OK 」をタップします。
これでアプリの画面にデバイスが追加されます。次に温湿度計をクラウドサービスで使えるようにします。こうすることでシーンのトリガーに温湿度が使えるようになります。アプリに表示された温湿度計をタップして右上の歯車マークをタップ。クラウドサービスをタップし、クラウドサービスをオンにします。
オイルヒーターの設定温度を上下させるシーンの設定
シーンをつくり理想の動作をさせるまでの試行錯誤の備忘録です。
14.5 〜 15.0 の間のシーンをつくる
実家の寝室環境だと 14 ℃台後半がちょうどいい温度です。(ちなみにこれは温度計の設置場所が息子が寝ている場所より少し高いからで、息子の寝ている高さに温度を置いてみたら、翌朝 13 ℃後半でした。)この範囲から外れたときに SwitchBot のシーンにてオイルヒーターの設定温度と 1 ℃上下させるようにしました。
室温が 15.0 ℃より高いときにオイルヒーターの設定温度を 1 ℃下げ、室温が 14.5 ℃より低いときオイルヒーターの設定温度を 1 ℃上げるようにしました。動作時間は息子が寝室にいる 20 時から 7 時 30 分にしました。
うまく動くかと思いきや 20 時台に 2 回オイルヒーターの設定温度を下げるシーンが動き、以後動作しませんでした。わたしが明け方目を覚ましベビーモニターで確認したところ丸まって寝ていたので、未明の 3 時頃と 4 時ごろに 1 ℃ずつ設定温度を上げ、 5 時過ぎに確認したら仰向けに寝ていたので 1 ℃下げました。
アプリ上で確認すると最低温度は 15.3 ℃なのに息子が丸まって眠っていたのは、前述の温度校正の前だったので、実際の温度は 14.7 ℃だった可能性があります。ここで 14 ℃台後半の状態で SwitchBot の温湿度計を -0.6 ℃校正しました。
また 20 時台に 2 回設定温度が下がるシーンが動いた原因は、ガス暖で部屋を温めていたため室温が 15 ℃より高かったためです。それ以後室温が 14.5 ℃を下回ることがなかったのでシーンが動かなかったようです。(温湿度にてシーンが動くのは約 30 分に 1 回なので、手動で操作せずもう少し放置していたら、設定温度を上げるシーンが動いたかもしれません。)
次の日はだいたいうまく動きましたが、少し暑かったようです。
部屋をガス暖の 16 ℃設定で温めたときに室温が 15 ℃程度になるのは 23 時頃なので、オイルヒーターの温度を下げるシーンは 22 時から動くように変更しました。
室温が 13.9 ℃まで下がってしまうので保険のシーンを追加
しかしある日明け方目を覚まして息子の寝室の温度確認すると、 13.9 ℃まで下がっていました。どうして SwitchBot のシーンがうまく動かなかったか考察したところ、 1 時半頃オイルヒーターの設定温度を 1 ℃上げるシーンが実行されていますが、急激に外気温が下がったため設定温度を 1 ℃上げるのでは室温が 14.5 ℃を上回らなかったので、再度シーンが実行されず寒かったのです。
その後シーンで温度をトリガーにした場合どのタイミングで実行されるのか観察したところ、「より低いとき」の場合は温度が閾値より低くなった場合に 1 度だけ実行され、外気温が下がった影響で設置温度を 1 ℃上げても室温が上がらず、そのまま温度が低い状態が続くと再度トリガーは働かないようです。再びトリガーが動くのは温度が閾値より高くなり再度閾値より低くなった場合です。グラフでいうとジグザグな感じです。なのでオイルヒーターを 1 ℃上げても気温が急に下がった場合、室温がなかなか上がらず寒いままになってしまうのです。
というわけで保険で室温が 14 ℃を下回った場合はオイルヒーターの設定温度 2 ℃あげるシーンと 13.5 ℃を下回った場合設定温度 3 ℃上げるシーンをつくりました。
スケジュールにて 1 時間ごとに温度をチェックし 1 ℃上げるシーンを追加
しかし未明に 14 ℃前後をうろうろする室温になり、寒い時間が長いので朝起きたとき機嫌が悪かったです。なので力技でガス暖房で温めた室温が下がり始める 23 時から翌朝 6 時までスケジュールで温度をトリガーとし設定温度を 1 ℃上げるシーンを 12 個作りました。(あまりきれいな解決方法ではあるません。)
また室温のグラフを確認すると、部屋をガス暖房の 16 ℃設定で暖めていた場合、室温が 17 ℃以上になり、適温の 15 ℃まで下がるのに 23 時までかかります。眠り始めてから 3 時間の睡眠が一番大事なので、ガス暖房で温めた日は早めにガス暖房を止めて室温を下げ 15 ℃程度になるようにしました。
加湿器で湿度を上げていても結露になって結構朝起きたときは 50 % を下回っていることが多いので濡れタオルを 2 枚干すことにしました。
スケジュールにて 1 時間ごとに温度をチェックし 1 ℃下げるシーンを追加
しかしこの設定で大体うまく動きますが、この方法だとオイルヒーターの設定温度をジーンで 1 ℃上げた後すぐにタイマーが実行されると、室温がまだ上がっていないので合計で 2 ℃設定温度が高くなってしまいます。
なので 15.5 ℃より高い場合 1 ℃下げるシーンと 2 時から 6 時まで 1 時間ごとに 15 ℃以上になったら 1 ℃下げるシーンも 1 つ 1 つ登録しました。また保険として室温が 15.5 ℃より高い場合設定温度を 1 ℃下げるシーンも入れました。
結局試行錯誤した結果、急激に室温が下がる 2 時 30 分と 3 時 30 分にも室温が 14.5 ℃に満たない場合 1 ℃上げるシーンを追加しました。
室温が 14.4 ℃から 15.2 ℃に収まった
これで就寝時にオイルヒーターを 15 ℃設定でつけ翌朝 17 ℃になり、室温は 14.4 ℃から 15.2 ℃の間に収まりました。もっとよい解決策があると思いますが、仮住まいの実家なのでシーンを大量に作ることで解決しました。
まとめ:天気予報が外れても息子の日中の機嫌がよい
天気予報が外れても室温が 14.5 ℃から 15 ℃の間に保たれるのでとても温度管理が楽です。今まで天気予報の明け方の気温を参考にその日のオイルヒーターの設定温度を決めていましたが、それを気にする必要がなくなり頭のリソースが 1 つ解放されかなり楽になりました。
ちょうどこの頃要介護から要支援になったので特養の老人ホームを退所した父が体調崩し入院したので、属人的でなく自動で設定温度が調整できたため、息子は日中の機嫌もよく過ごせてやってよかったなと思いました。
こうなってくると自宅で今同じシステムを導入したくなります。しかし自宅のオイルヒーターにはリモコンがついていないためオイルヒーター自体を買い換える必要があるので少し躊躇しています。(自宅のオイルヒーターをリモコンつきに買い替え、実家とは違う解決方法を試みてシーンの数が大幅に減りました。それはまた別の記事に書きます。)
自宅では室温がぐっと下がる時間帯に室温を上げるシーンを追加し合計 2 ℃上がるようにしました。 30 分刻みのスケジュールとはおさらばしました。