さて、 Holux M-241 からログデータを取り出せたので、写真の Exif に位置情報( Geotag )を付加・編集してみようと思う。
写真にジオタグをつけるソフトがいろいろあったのでひと通り試用してみた。わたしがソフトに求めるものは下記の 3 つ。
- Exif に直接 GPS データを書き込むこと
- ファイルの変更日時が変更されないこと
- データを地図上で確認・修正できること
目次
GPSPhotoLinker
GPS ログデータから写真に位置情報を付けるソフト。 Holux M-241 から直接の読み込みも可能。ログ範囲外の写真に位置情報をつけたい場合、経度緯度の数字を直接入力しなければならない。逆ジオコーディングが文字化けしているのか、国、都市名が ?? になる。 Exif への書き出しはオリジナルファイルされるけれど、ファイルの変更日時だけでなく作成日まで書き出した時刻になってしまう。
PhotoGPSEditor
ログファイルから写真に位置情報を付加することが可能。ロガーからの直接読み込みはできない。地図を見ながらマニュアルでの位置情報の付加、ログファイルからつけた位置情報の修正も可能。しかし位置情報を Exif に反映するためには、画像のコピーを作成しなければならないみたい。当然ファイルの変更日時も現在の時刻になる。オリジナルに付加できればすごいよかったのに。残念。
HoudahGeo
以前、購入したバンドルに入っていたソフト。インターフェイスのセンスはいいとはいえないけれど結構使える。 Holux M-241 からも直接ログデータを読み込めるし、写真に自動的に位置情報も付加してくれる。 GPS ログデータの範囲外の写真は赤く表示されて、地図を見ながら手動で位置情報を付加できる。
「 Write EXIF/XMP/IPC tags 」メニューで Exif に位置情報をつけて書き出せる。書きだす時に「 Create copies 」のチェックを外すと、オリジナルファイルの Exif データに位置情報が付加される。ファイルの変更日時も Exif を書き加えた日時になったりしない。
ただ、位置情報を地図上でプレビューする機能と手動で位置情報を付加する機能がまったく別物なので、 GPS ロガーのデータを元に微調整するという使い方はできないのが残念。
PhotoLinker
GPSPhotoLinker の上位版。 Holux M-241 からも直接データを読み込める。ログファイルから位置情報を付加することが可能。 GPSPhotoLinker の上位版だけあって、地図を見ながらマニュアルで位置情報の付加、ログファイルからつけた位置情報の修正も可能になっている。逆ジオコーディングも文字化けしない。 Exif への書き出しはオリジナルファイルに行うが、ファイルの変更日時が現在の時刻となる。インターフェイスも使いやすい。 Exif に位置情報以外の情報(イベント、人物など)も書き込める。
myTracks
本命。 Holux M-241 からログデータを直接読み込めて写真に位置情報を付加できるのはもちろん、 GPS のログデータの表示、修正、分割、結合もできる。高いビルに囲まれたところだと GPS 衛星からの電波が反射して GPS のログデータが乱れることがあるのだけれど、 myTracks なら地図上でその修正もできる。 track と写真を見ながら作業できるので作業がはかどる。 GPS のログデータの範囲外の写真にも位置情報を付加できる。 Exif 書き出し時にファイルの変更時間が現在の時間になることもない。 >Exif 書き出し時にファイルの変更日と作成日ともに現在の時刻になってしまいます。そして、逆に Exif に位置情報がある写真から track を作成することも可能。
iPhoto
Mac を購入すると必ずといっていいほどついてくるソフトの iPhoto を使ってみた。バージョンは iPhoto ’ 09 。 Exif に GPS 情報がある場合はその場所を表示し、ない場合は手動で地図を見ながら追加できるのだけれど、追加した位置情報は iPhoto 内で管理されているだけで、 Exif には書き込まれないみたい。 Exif として位置情報を付加するには再圧縮して書き出さないといけないみたいだ。写真を閲覧・管理するにはいいけれど、 Exif 情報を編集するのには使えない。
→景観デザインを目指せ: iPhoto からジオタグ付きの写真を書き出す
JetPhoto Studio
iPhoto と同じく写真を管理するソフトのよう。 GPS のログデータを読み込んで自動的に位置情報を付加できるし、マニュアルでの位置情報が付加も可能だ。しかし致命的なのが、それを Exif に書き出す機能は Pro 版じゃない使用できないよう。 Pro 版は $25 。アルバムデータというファイルを作らないと写真をいじれないのが面倒な感じ。写真のオリジナルがどこにあるかわからないのも不安なので選択肢から外す。
Picasa
Google が提供している iPhoto と同じく写真閲覧整理に重点を置いたソフトだけれど、地図を見ながら位置情報を設定できるし、オリジナルファイルの Exif へ位置情報の書き込みが可能。もちろんファイル変更日時も元のまま。しかし、 GPS ロガーのログデータから自動で位置情報を付加はできない。 1 枚 1 枚、写真に位置情報を付加する方法なら使いやすい。 Exif への反映もリアルタイムなのでよい。地図が Google Map というのも使い慣れているからか扱いやすい。
まとめ
というわけで、 myTracks で track の編集、写真にジオタグを付ける作業を行って、補足的に Picasa を使うという方法に落ち着きました。