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SwitchBot温湿度計の相対湿度を校正する方法

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SwitchBot の温湿度計で加湿器を自動でオンオフして室内の湿度を一定に保つようにしているのですが、日本の高温多湿の夏超えたら SwitchBot の温湿度計が他の温湿度計より 5 〜 10 % 程度高く表示され、なんだか喉の調子もよくないので飽和塩法にて相対湿度の校正をしてみることにしました。今年 2 月の話の備忘録です。

SwitchBot 温湿度計が他の温湿度計の湿度より高く表示される

2 階和室の息子の寝室の温湿度計湿度が 5% も違う

2 階和室の息子の寝室の温湿度計の湿度は SwitchBot のものが 5 % も高いです。

1 階和室の温湿度計は湿度が 4% 違う

1 階和室の温湿度計の湿度は SwitchBot の方が 4 % も高いです。去年の冬はここまでズレてはいませんでした。

SwitchBot のシーンを使って温湿度計の湿度によって加湿器をオンオフしているのですが、そのトリガーとなる湿度を 3 % 程度高く設定して対応していました。

湿度の校正は飽和塩法にて行うこととした

検索してみると湿度の校正は「飽和塩法」という方法が簡単にできそうです。湿度計の校正は JIS 規格( B 7920 : 2000 )で定めらおり、塩の飽和水溶液と平衡状態にある空気の相対湿度は温度により一定である性質を利用したものです。

→さとるパパの住宅論:湿度計の誤差と簡易な校正方法の紹介

「飽和塩法」という方法を知りました。

→ JISB7920 : 2000 湿度計-試験方法

塩の飽和水溶液と平衡にある空気の相対湿度
塩化ナトリウム 塩化マグネシウム
5 75.7 ± 0.3 33.6 ± 0.3
10 75.7 ± 0.3 33.5 ± 0.3
15 75.6 ± 0.2 33.3 ± 0.3
20 75.5 ± 0.2 33.1 ± 0.2
25 75.3 ± 0.2 32.8 ± 0.2
30 75.1 ± 0.2 32.4 ± 0.2
35 74.9 ± 0.2 32.1 ± 0.2

効率的に飽和塩法で湿度校正をするための道具

具体的にどんな道具を使うのか画像検索してみるといろいろ出てきました。

→じゅんログ:飽和塩法で湿度計を検査する用意!

皿に溶けきれないほどの食塩(塩化ナトリウム)を溶かしてジップロックに入れて 1 晩放置するようです。時間がかかるのがデメリットですね。

→ぶっちろぐ:飽和塩法によるデジタル温湿度計の精度検証を行った

ファンを回すと湿度が一定になる時間が 1 時間程度に短縮されるようです。

→ ryuu の失敗ブログ:久しぶりに湿度計を校正してみた

内側にザルがついた容器を使いラップで覆いをすると楽にできるようです。

飽和塩法による SwitchBot 温湿度計の相対湿度校正の方法

飽和塩法に使った食器乾燥のケース

というわけで夫が独身時代に使っていた食器乾燥ケースの内側にザルがついているのでそれを使うことにしました。大きいので自宅にある温湿度計が全て入りそうです。

飽和塩法を時間短縮させるために 14 cm のファンを使った

そしてファンは夏になると Mac mini 2018 が暑くなるので冷却用に購入した 14 cm の巨大ファンを使うことにしました。 USB 電源で動くからです。

15 ℃程度の浄水した水を貼り食塩を 300 g 程度入れる

食器乾燥ケースに Brita で浄水した水を入れました。(本当は蒸留水か精製水がよいようです。)浄水した水を沸かし足し湯して 15 ℃ 程度になるようにします。室温 15 ℃の部屋で校正を行うためです。

入れた食塩

食塩を溶け残りができる程度まで入れます。桶が大きいのでだいたい 300 g 程度入れました。

温湿度計を並べてラップをかけファンを回す

内側のザルを入れたら食塩水が少し溢れてきたので、さらにステンレスの網を敷きました。その上息子のニューブロックでファンや温度計をかさ上げしました。ファンは水に対して吹き出す方向に設置します。設置が終わったらラップで全体を覆います。ケースにラップがつかなかったのでゴム紐でラップを密着させました。またどこの温湿度計がわかるようにマスキングテープに室名を記入し貼りつけました。

30 分後湿度が一定になってきたがファンの回りの温湿度計だけ湿度が高い

30 分後、湿度が一定になってきましたが何かおかしいです。 1 F 和室の温湿度計は 76 % と高くなっていますが、そのほかは SwitchBot の温湿度計は 73 % 程度とむしろ低いです。

理由は SwitchBot の温湿度計は上部に穴がひとつだけしか開いていないので反応が悪いからです。なのでラップを開けファンの風が当たるように向きを変え重ならないようにズラして配置しました。

温湿度計のセンサーの穴をファンに向けて設置して 2 時間後の様子

2 時間後様子を見てみると表示湿度が上がっていました。体感でもこれくらいズレている感じがしたのでここで iPhone の SwitchBot アプリから校正しました。ラップを取らなくても Bluetooth 経由で校正できるのは再度確認する時間が省けていいなと思いました。また dretec の温湿度計の湿度が 1 % 高いようです。 15 ℃ の食塩の飽和水溶液による空気の相対湿度は 75.6  ±  0.2 % なので、 76 % が狂いすぎているわけではありません。

湿度を 75% に温度は dretec の温湿度計に合わせて校正した

校正後はこんな感じです。湿度は 75% 、温度はドリテックの温度計に合わせておきました。校正値は下位の表のようです。

温湿度計の誤差校正値
室名 温度 ( ℃ ) 湿度 (%)
2F 和室 -0.2 -3
2F 廊下 -0.2 -3
1F 和室 -0.1 -3
屋外 -0.1 -2

それにともない SwitchBot のシーンで湿度をトリガーにしているものについて、それぞれ 2 % 下げました。(なんとなく喉が痛い感じがするからです。)

人間が感じる湿度は相対湿度ではなく絶対湿度

ちなみに人間が感じる湿度は絶対湿度が関係しており以下のページによると 8 〜 16 g/m3 が快適なようです。

絶対湿度(g / ㎥表示しかできない)が 8 g / ㎥(約 6 . 7 g /kg) を超えるように冬は加湿してください。夏は 16 g / ㎥ (13.3g/kg) を超 えたら除湿してください。

→ MAO :絶対湿度計を各家庭に設置し始めてから気づいたこと

例えば真冬の息子の寝室の就寝環境である室温 13.5 ℃で相対湿度が 60 % の場合、絶対湿度は 7.02 g/m3 しかないので喉がイガイガするのです。しかし 60 % を超えるとカビやダニが繁殖しやすくなるようです。相対湿度を上げずに絶対湿度を上げるためには室温を上げる以外解決方法はないのですが、我が家の断熱が貧弱なため 1500 W のオイルヒーターを全開でかけても 13.5 ℃程度にしかならないのです。温かい家に住みたいです。

また SwitchBot の防水温湿度計なら絶対湿度をトリガーにできるので、そちらを使って湿度を管理したほうが喉のイガイガにはいいようです。

前回記事にもしましたが、屋外の百葉箱に入れている SwitchBot の温湿度計が寒波が襲来すると Bluetooth 通信が切れるので、対応温度がより低い SwitchBot の温湿度計に買い換えを検討しています。また 30 ℃での食塩の飽和水溶液による空気の相対湿度は 75.1 ± 0.2 ℃なので、夏の暑い日に校正する方が正確に調整できるかもしれません。

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